溜まったストレスは庭で解消? 住宅メーカーが自宅で自然とふれあうサービス

2020年5月3日 21:30

 普段なら、家族旅行や帰省など、日本中が活気に溢れるゴールデンウィーク。でも、今年は流石にそんな浮かれたムードは見られない。未だ新型コロナウイルス禍の終息が見えない中、気を緩めるわけにはいかない。

 長引く外出自粛に、ストレスが限界に近いと感じている人も多いだろう。テレビをつけても、SNSを覗いてみても、不安を煽るようなニュースも多い。仕事も、いつ通常勤務に戻れるのかも分からない。その上、家族がずっと家にいるため、主婦は三度の食事の仕度に追われる。親も子も、家族全員がイライラして、喧嘩が絶えず、家庭内がギスギス。そんなことでは、ますますストレスが溜まってしまう。この悪循環を断ち切るためには、家族みんなでストレスと上手に向き合い、自宅に居ながらでもそれを軽減していく必要がある。

 もっとも簡単な自宅でのストレス解消法としては、ストレッチやヨガ、軽めの体操など、適度な運動がおすすめだ。身体を動かすことで気分の落ち込みが少し楽になったり、心と身体の両面からリラックスできる。新型コロナウイルス感染症の流行が始まってから、夜、ぐっすりと眠れないという人も多いだろう。運動には睡眠リズムを整える作用もあるので、運動を心がけることで少しは改善されるのではないだろうか。

 運動以外にも、庭のある住宅の場合だと、家族で一緒に庭の手入れをしてみるのもおすすめだ。家にこもりきりだと、自然に触れる機会も減り、季節感も薄れてしまう。草引きをしたり、新しく花の種や苗を植えてみるのもいいだろう。そんな作業をすると、かえって疲れてしまうし、ストレスになるのではないかと思うかもしれないが、自然に触れることはストレスを大きく軽減してくれる効果があるといわれているのだ。

 とはいえ、ただ単に庭の手入れをするのも、なかなか腰が上がらないだろう。そこで住宅メーカーの積水ハウスが提供するサービスを利用してみるのはいかがだろう。

 積水ハウスでは2001 年から、顧客の庭に地域の鳥や蝶などと相性の良い在来樹種を中心とした植栽を提案する「5本の樹」計画に取り組んでいる。「3本は鳥のため、2本は蝶のために、日本の在来樹種を」という思いを込め、2020年1月末時点で累計1,611万本を植樹しているが、ただ緑を増やすだけでなく、この「5本の樹」計画にあわせて、庭に植えた樹木の楽しみ方やお手入れ方法、そこにやって来る蝶や野鳥の情報にオンラインでアクセスできる「5本の樹・野鳥ケータイ図鑑」や2次元バーコード付「樹木プレート」を運用しているのだ。本来、このサービスは同社の住宅オーナー向けのものだが、樹木プレートがなくても、葉っぱの形や色などから樹木を、色や大きさなどから鳥・蝶の検索ができて、鳥は鳴き声も収録されているので、休校中の子どもの学習や、家族のコミュニケーションツールとして活用することもできる。

 「5本の樹・野鳥ケータイ図鑑」は、インターネットで「野鳥ケータイ図鑑」と検索するとHPが出てくるので試してみてはどうだろうか。

 しかし、マンション住まいの場合は同じようにはいかないだろう。かといって、普段は混雑しない山や公園などでも出かけるのは感染拡大につながる恐れが拭えない。そんな家庭では、自然の音を聞いたり、自然を映した動画などを見るのもおすすめだ。たとえ本物の自然ではなくても、ストレスの軽減効果は期待できる。プロアスリートでも、試合前のプレッシャーで睡眠が浅いときなどは自然音を聞くことで深い睡眠にアプローチする人は多いという。

 新型コロナウイルスへの感染や感染拡大はもちろん避けたい。でも、そのために心が蝕まれたり、大切な家族との仲が悪くなってしまうのは、もっと避けたいところ。ストレスを上手に解消して、前向きにこの困難を乗り越えていきたいものだ。(編集担当:藤原伊織)

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