ショック相場に強い!? 日経ダブルインバース
2020年4月3日 13:42
コロナショックやかつてのリーマンショックのような暴落相場でも、値上がりするETFがある。それが日経ダブルインバースだ。普通の株や投資信託、ETFも、信用取引の空売りやCFDなどの先物を除けば、上昇相場を期待して買うものがほとんどだろう。
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個人投資家は、値上がり相場時に強気に買い、ショック相場では狼狽売りや、塩漬けになりやすい。だからこそ、下落相場を待って底値を買おうとしても、さらなる下落や、買い時を逃して、機会の損失になりかねない。
日経ダブルインバースは日経平均が下がると、逆に値が上がる。ダブルという名前の通り、2倍の値幅で連動する仕組みとなっている。
●空売りとの違い
下落相場で利益を上げる手法として代表的なのが、信用取引による空売りである。空売りは株式を借り、決済期日(6カ月以内)までに買い戻して株式を返却することで、その差額により利益を狙う取引だ。一部の株だけでなく、ETFも空売りが可能。
下落を予想することは難しく、その株やETFの上昇が続いて、損失が膨らむと強制ロスカットされる。下落していても、一時的に株価が急激に戻るリスクもあり、持ち続けることはメンタル的にも厳しい。そういう意味では日経ダブルインバースの方が、返済期日などがなく、メンタル的には気楽に構えることができる。
●日経ダブルインバースをうまく活用する
日経平均の上昇局面で、レバレッジインデックスのETFを持っていても、いつ下落するかわからないという恐怖心を持たなければならない。逆に下落すれば、そのうち戻るだろうという楽観論が先行して損切りできず、塩漬けしてしまうこともある。投資はメンタルが作用することが多い。
他の株式やETF投資同様に損切りでリスク管理する必要がある。仮に、下落して利益を上げていたとしても、短期的なリバウンドで損失することもある。
上昇相場で利益を得るために日経レバレッジ指数ETFなどのブル型のETFを保有し、下落相場を想定して、ベア型の日経ダブルインバースも保有するという手法が、メンタル的にもリスク管理の面からも効果的である。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)