大手百貨店3月売上速報、新型コロナで4割前後の大幅減に
2020年4月2日 08:12
新型コロナウイルスの感染拡大で大手百貨店の3月売上高が4割前後の大幅減少となったことが1日、各社がまとめた売上速報で分かった。東京、大阪の都心店の売り上げを支えてきた免税売上は、大丸松坂屋で対前年比97%減となるなど、壊滅的な状況になっている。
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高島屋は大阪市の大阪店など直営12店合計で対前年比36.2%の減。岡山市の岡山高島屋など子会社を含めた15店の合計では、35.5%の減少となった。特に訪日外国人観光客の来店が多かった大阪店が47.4%、東京都の新宿店が41.2%、横浜市の横浜店が37.2%の減となるなど都心店ほど深刻な影響を受けている。
免税売上は対前年比92.5%の減で、壊滅的な減少を記録した。訪日客の減少とともに、大阪店や新宿店などの臨時休業、横浜店、京都市の京都店などの時短営業実施も響いている。
J.フロントリテイリングは京都市の大丸京都店など大丸松坂屋合計13店で43.0%減った。大阪市の大丸心斎橋店が63.1%、大丸梅田店が51.8%、東京都の大丸東京店が49.9%の減を記録したほか、名古屋市の松坂屋名古屋店が36.9%減るなど、都心店を中心に売り上げの減少が目立つ。
免税売上は対前年比97%減。訪日客の大幅減に加え、全店で4日間の臨時休業日を設けたことも影響した。
三越伊勢丹ホールディングスは三越伊勢丹の既存店5店で39.8%減少した。札幌市の札幌丸井三越などグループ店を含めた国内15店では、37.2%減となっている。減少が目立つのは東京都の三越銀座店55.1%、札幌丸井三越の44.7%など。札幌丸井三越では、感染者発生による臨時休業も売り上げを下げる要因となった。
エイチ・ツー・オーリテイリングは大阪市の阪急本店が41.3%、阪神梅田本店が42.6%の減。免税売上は阪急阪神百貨店全店で91%減まで落ち込んでいる。(記事:高田泰・記事一覧を見る)