クラウドソーシングの副業は稼げないのか? (4)「SEOの正体 2」
2020年3月27日 07:31
前回に引き続き、「SEO」がテーマだ。前回はSEOの概要について触れたが、今回はより具体的にSEOとライティングの関係に焦点を当てていく。中でも、取り上げるのは「対策キーワード」と「SEO的なライティング」の2つだ。クラウドソーシングで副業を始めるにあたり、この2つの要素は避けて通れないだろう。
【前回は】クラウドソーシングの副業は稼げないのか? (3)「SEOの正体 1」
■対策キーワードはSEOのほとんどの場面で必要とされる
クラウドソーシングでライティングの案件を受注すると、まず「対策キーワード」に出会うことになる。Googleで記事を検索結果上位に表示させるには、検索キーワードを想定しなければならない。そして、記事に関連したキーワードこそが、この「対策キーワード」だ。
検索キーワードに該当するものだけでなく、それに関連したキーワードもカバーする必要性がある。記事に対策キーワードを盛り込むことで、Googleのプログラムから”有益な情報”があると判断されることを狙うのだ。
あらかじめ、対策キーワードを提示するクライアントもいる。さらに中には、記事中にどのキーワードを何%盛り込むかまで、詳細に指定される場合もある。副業者は、指定された対策キーワードを自然な形で用いながら、良質な記事を仕上げることが求められるのだ。
対策キーワードの選定には、Google広告の「キーワードプランナー」が使用されることが多い。自ら構成や見出しまで作業する場合には、このキーワードプランナーが大いに役立つだろう。
■文章表現もSEO的に合理化することが求められる
ライティングの副業を始めるにあたり、中には文章表現に自信がある人もいるだろう。しかし、クラウドソーシングのWebライティングでは、通常の文章表現と異なるスキルが求められる。そのため、あなたの美しい文章が、クライアントにとって魅力的とは限らないことも多いのだ。
具体的には、SEOを意識したライティングでは、指示語などを可能な限り省略しなければならない。それは、文章としての美しさよりも、”情報を伝える”という点で効率的であることが優先されるからだ。だから、趣向を凝らした文章表現は、SEO的には無駄となり敬遠されるのである。
また、これにはスマホを通してユーザーが記事を読むという点にも、重要な理由がある。PCとスマホでは、一度に表示される情報量に自ずと差が出る。読点が3つ以上入るような文章は、スマホだと読みづらく、SEO的には冗長とされる。SEO的に合理的な文章は、スマートかつ簡潔でなければならない。
このように、対策キーワードもライティングも、ユーザー視点を常に意識しなければならない。SEOでは、ユーザーにとって有益であることが大きな価値であり、それが検索上位という結果に繋がる。クラウドソーシングで副業をするなら、まずはSEO的に合理的なライティングスキルを身に付ける必要があるだろう。(記事:西島武・記事一覧を見る)