2月の訪日外国人は58.3%減の108万5100人 5カ月連続で前年割れ
2020年3月20日 17:31
日本政府観光局の発表によると、2月の訪日外国人数は、新型コロナウイルスの影響が大きく響き、前年同月から6割近い大幅な減少となった。
【前月は】1月の訪日外国人、1.1%減の266万人 4カ月連続マイナス 韓国が59.4%減
■訪日外国人客数が5カ月連続で前年割れ
19日、日本政府観光局(JNTO)が2月の訪日外国人客数(推計値)を発表した。2月の訪日外国人客数は前年同月比58.3%減の108万5,100人となり、2019年10月から5カ月連続でマイナスとなった。新型コロナウイルスの流行により旅行者が大きく減少したことに加え、19年は2月だった春節が1月になったことの反動減もあった。
■台湾が国・地域別でトップに
国・地域別で最も訪日客が多かったのは台湾で前年同月比44.9%減の22万400人。ついで韓国(2月の訪日客数:14万3,900人、前年同月比:79.9%減、以下同じ)、香港(11万5,600人、35.5%減)、タイ(9万8,000人、9.1%減)。以下、中国(8万7,200人、87.9%減)、アメリカ(7万3,400人、20.8%減)、オーストラリア(4万8,500人、1.8%増)、ベトナム(3万9,900人、1.3%増)、フィリピン(3万9,700人、12.9%増)、マレーシア(2万6,600人、27.4%減)、インドネシア(2万4,700人、0.3%増)などとなっている。
2月までの累計では中国が101万2,000人で最も多いものの、前年比31.5%減。ついで台湾(累計:68万1,600人、前年比:13.4%減、以下同じ)、韓国(46万700人、69.2%減)、香港(33万5,000人、0.4%増)、タイ(21万500人、5.0%増)、アメリカ(19万700人、2.6%減)、オーストラリア(13万3,800人、3.9%増)、フィリピン(9万3,300人、31.1%増)、ベトナム(9万300人、20.8%増)などとなっている。
■去年から増加した国
国・地域別で集計している中で去年から増加した国は、先のオーストラリア(2月の訪日客数:4万8,500人、前年同月比:1.8%増、以下同じ)、ベトナム(3万9,900人、1.3%増)、フィリピン(3万9,700人、12.9%増)、マレーシア(2万6,600人、27.4%減)、インドネシア(2万4,700人、0.3%増)に加えて、ロシア(6,700人、19.6%)の計5カ国のみ。
ただしこれらの国々も、2月後半からは日本への渡航警戒レベルの引き上げなどにより減少傾向が現れており、3月以降はさらなる落ち込みが予想される。
■地域別シェアが大きく変動
全体的に訪日客が減少する中で、中国や韓国からの訪日客が大きく減少したことで地域別シェアが大きく変わった。東アジア(韓国、中国、台湾、香港)のシェアは19年2月には77.5%だったものの、20年2月は52.3%にまで減少。一方、東アジア+インドが10.7%から23.5%、欧米豪は9.0%から18.6%、その他は2.8%から5.6%にいずれも大きく増加している。(記事:県田勢・記事一覧を見る)