DFAと日本郵便、配送ロボット使いビル内の異なるフロア間で無人配送を実施
2020年3月16日 15:34
Drone Future Aviation(以下、DFA)は13日、無人配送の実現に向け、日本郵便と共に、ロボットによる配送試行を実施したことを発表した。試行は、配送省力化の実現に向け、ラストワンマイル配送での配送ロボット活用の可能性を検証するため、DFAが提供した配送ロボット「YAPE」を用いて、日本郵便本社があるプレイスウエストタワーで行われた。
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DFAは、ロボティクス技術を活用することで新たな輸送インフラを構築することをミッションとした、ドローンの販売を主要事業とする企業だ。2017年11月には、日本郵便が実施した「POST LOGITECH INNOVATION PROGRAM 2017」に採択。また、2018年3月にはイタリアに本社を持つYAPE社と提携、配送ロボット「YAPE」の国内独占販売権を取得した。
配送試行で用いられた「YAPE」は、丸みを帯びた機体の配送ロボットだ。機体には2つの車輪が装備され、電気モーターで起動する。車輪を2つとすることで消費電力を抑え、機敏に動く構造となっている。また、インターネットを通じてエレベーターと連動させることで、「YAPE」からエレベーターを操作しフロア間を移動、オフィス内の自由な行き来を可能とした。
今回の施行は3月3日・4日に、日本郵便本社のある大手町プレイスウエストタワーにて行われた。社内で配送する社内便を積み込んだロボットは、14階のメールセンターを出発。エレベーターを呼び出し、オフィスのある6階や9階のフロアに移動。それぞれの指定の場所に到着後、メールで到着したことを担当者に通知し、社内便の受け渡しを行った。
全てのフロアでの受け渡しが完了すると、ロボットはメールセンターに戻ったが、配送ルートは全て、自律走行で移動した。
ラストワンマイルの自動配送にあたり、マンションやアパートなどでは上下階への移動が発生する。DFAは今回のエレベーターと連動した配送試行の結果を踏まえ、屋内でのロボットによる自動輸送の実現を目指して取り組む予定だ。(記事:まなたけ・記事一覧を見る)