米国株式に長期投資すべき理由

2020年3月12日 19:08

 株式への長期投資を検討するのであれば、日本株でなく米国株式を選択するべきだ。成長性、市場規模、経済政策の考え方を見ても日本の市場より米国市場の方が魅力がある。

【こちらも】新型コロナを乗り切って資産を増やすチャンスに

 グローバル企業の時価総額ランキングを参照してみても、日本の企業は50位以内に1社(トヨタ自動車)がランクインするのみ。しかし米国籍の企業は、50位内にはマイクロソフトやアップルをはじめとした30社がランクインしている(2019年2月時点)。

 米国の持つ市場の大きさ、世界に及ぼす影響力から考えても、今後も米国優位の経済システムは揺らがないであろう。未来に世界を代表する企業はまだまだ米国から産まれるだろう。

 米国の市場や企業の成長性に魅力があること以外にも、米国株に投資する理由がある。配当性向の高さだ。

 米国の会社は日本の会社に比べ、株主還元を企業の最も大切な役割りだとする経営思想がある。事実、日経平均株価より、NYダウの配当利回りの方が高い。

 株主還元を手厚くする企業には特長があり、ビジネスモデルが国内外に浸透している比較的古い企業が多い。例えばコカ・コーラやAT &T、プロクターアンドギャンブル等が成長性にも期待ができる高配当銘柄として知られている。

 そのような古豪とも言えるグローバル企業は、安定した経営基盤を持っているため、長期連続配当や株式分割によって大きな株主還元を実現している。25年以上連続配当している銘柄で構成される株価指数、「S&P配当貴族指数」を参照してみるのも良いだろう。

 株式を長く保有するのであれば米国株を買いつけるべきだ。成長性に投資したいのであれば、配当利回りは抑えられていても持続的に大きな成長を見込めそうな「テンバガー(十倍株)」銘柄に、配当を目宛に株を買いつけるのであれば株価が割安な「成長した古豪」に目をつけてはいかがだろうか。

 ウォーレン・バフェットは、「好きな株式保有期間は『永遠』」とも言っている。すぐれた市場のすぐれた企業の株式を長期的に保有することは、資産形成において理にかなっていると言える。(記事:高木祐二・記事一覧を見る

関連記事

最新記事