なぜ韓国人は日本語が話せるのか?
2020年3月12日 07:25
韓国に行ったことがある人は、日本語が話せる韓国人の多さに驚いたのではないだろうか。
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韓国の明洞に行けば、化粧品店で働く人や飲食店に呼び込む人、服屋さんで接客する人に至るまで、みんな日本語で接客している。私が住んでいた釜山でも、ソウルほどではないものの、多くの人が日本語で接客していた。
では、なぜ韓国人はこんなにも日本語が話せるのだろうか。
私が知人から聞いた話によると、韓国人は高校生の時点で第二外国語が必須科目らしい。韓国では高校生の時点で、第二外国語として、フランス語、中国語、日本語などから学びたい言語を選んで勉強している。そして、半数近くが日本語を選ぶのだそうだ。
その理由は、韓国語と日本語がよく似ているので勉強しやすい点と日本のアニメが人気だからなのだという。確かに、日本語が話せる韓国人のほとんどはアニメ好きな気がする。
ある日、ある韓国人の女性と知り合ったのだが、その人は女性なのに「俺は」と言っていた。可愛らしかったが、正直に「それは間違ってるよ。どこで習ったの?」と聞くとと、その女性は「アニメでこう言っていたから」と答えた。
私は日本アニメの人気の高さに誇らしくなる一方で、韓国人が実に堂々と日本語を話している事に気付いた。そういえば、この女性以外にも韓国人は日本語を堂々と話すのだ。日本人のように「失敗するかもしれない」ということを恐れない。
思い返してみると、明洞で接客していた人たちも、日本語が完璧というわけではなかった。「コレハ、オススメデス」「ヤスイデス」とカタコトで一生懸命に堂々と話している。
私も今でこそ韓国語を話せているが、留学当初はこうではなかった。声は小さくボソボソと話し、案の定、何も伝わらない。すると、また話すのが怖くなり声は小さくなる。負のスパイラルだった。
韓国人に日本語を話せる人が多いのは、挑戦心が高いからなのではないだろうか。考えてみると、韓国人は英語を話せる人も日本人よりも多い。バイリンガルやトリリンガルもたくさんいる。
一方、日本人は中学生のころから英語を勉強しているはずなのに、話せない人ばかりだ。「英語を話す機会がないから」「そもそも英語を話せるようになる教育方法ではないから」など、様々な原因が叫ばれているが、「挑戦心が低い」というのも大きな要因に違いない。
これから韓国語を勉強する人は、韓国語を話すことを恐れる挑戦してほしい。(記事:坂東泰地・記事一覧を見る)