ピンチとチャンスは表裏一体 新型コロナを株式投資の味方につけろ
2020年3月11日 11:16
新型コロナウイルスへの感染者拡大により、日本株を含めた世界株は大幅調整を余儀なくされた。ギリシャ財政・中国バブル崩壊・米中貿易摩擦など、未知なるリスクをきっかけに大幅調整することは珍しくはない。
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しかし、リスクが未知のものでなくなり始めると、相場は急回復するのが過去の経験則である。今回のウイルス騒ぎに関しても、最高の押し目買いになるのではと考えられる。
日本のバブル崩壊やリーマンショックと異なる点は、金融引き締めによる下落ではないということである。あくまでも、感染者の収束が見えないため、経済に大きな打撃を与えるのではないかという不安が払拭されないだけである。
言い換えれば、収束が見え始めれば相場の下落が止まる可能性は高い。現に中国では、感染者の数が収束に向かい、相場は落ち着きを取り戻し始めている。
日本時間3日夜、米FRBは緊急会合で政策金利0.5%の利下げを発表したが、これでコロナウイルスが収束するわけではない。しかし、収束が見え始めた後に今回の世界的な金融緩和が超適温相場をもたらす可能性が高いと考えられる。
すでに、リーマンショック後の世界的な金融緩和により金余り相場であり、今回の緩和は、金余り相場をより一層助長する可能性が高い。過去の事例から見ても、緩和後の相場は、落ち着きを取り戻した後には上昇に転じている。
しかしながら、どこで収束するのかわからないため、株や投資信託を買いたくても怖くて買えないという人は多いだろう。相場の下落最終局面をピンポイントで当てて投資をするということは非常に難しく、分析力の他に運が必要でもある。物理的には不可能に近い芸当である。
今回のように下落最終局面が読めないときは、時間を分散して投資を行うのが有効である。大幅下落局面では、今回のように政府やFRBのような政策決定機関が対策を打つことが多い。そして対策がなされた後から、余裕資金を3~4回くらいの数回に分けて投資を行う。そうすれば、取得単価が平均されるため、安値近辺の押し目買いに成功する可能性が高くなる。
歴史は繰り返すという言葉があるように、相場においても歴史は繰り返すものである。コロナウイルスで悲観になる一方で、押し目買いを狙うチャンスでもある。冷静になり、ピンチをチャンスに変えたい局面である。