写真家ソール・ライターの回顧展が渋谷・京都で 初公開含む作品約200点や創作資料を展示

2020年3月2日 08:12

 展覧会「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」が、東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムにて開催。当初3月8日(日)まで開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2月28日(金)以降の全日程を中止する。

なお、2020年4月11日(土)から5月10日(日)までは京都・美術館「えき」KYOTOにて巡回展を開催する予定だ。

■制作現場のアーカイヴから

 1950年代からニューヨークでファッション・フォトグラファーとして華々しい活躍を見せたのち、晩年は"カラー写真のパイオニア"と呼ばれた写真家ソール・ライター。2017年にBunkamura ザ・ミュージアムにて日本初の回顧展を開催し、大きな話題を呼んだ。

 展覧会「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」では、2017年の回顧展以降に発掘された未発表作品群を紹介するとともに、ソール・ライターの生涯にわたるアーカイヴ資料を通して、創作の秘密を紐解く。

■未発表カラー写真を含む作品約200点を公開

 ニューヨークにあったソール・ライターのアトリエには、膨大な作品群が残された。2部構成のうち第1部では、そこから発掘された未発表カラー作品を世界ではじめて公開する場となる。さらに、前回の回顧展では紹介されなかったモノクロカラーの代表作や未発表作品も展示。約200点の作品を通して、ソール・ライターの業績に迫る。

 加えて、2000年以降にデジタルカメラで撮影されたカラー作品も展示。ほとんど紹介される機会のなかったこれらの作品からは、写真技術が絶えず革新される中にあっても一貫していた、ソール・ライターの創作の世界をうかがえるだろう。

■仕事場から迫る写真家の実像

 第2部では、アトリエに残された膨大なアーカイブ資料を展示。長年放置されたカラースライドから起こした未発表作品、家族や親しい人びとを捉えた写真の断片群、セルフポートレートやスケッチブックといった創作資料から、ソール・ライターの実像に光をあてる。

 また、ファッション誌『ハーパーズ・バザー』の撮影で知り合って以来、絵画への共通の関心ゆえ親密な関係を結んだ女性、ソームズ・バントリーも取り上げる。ソール・ライターが撮影したソームズのポートレートとともに、アーカイブに残されたソームズの絵画作品から数点を世界ではじめて公開する。

■詳細

 展覧会「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」

■東京展

※当初2020年3月8日(日)まで開催予定だったが、2月28日(金)以降の全日程を中止。
※チケット払い戻し方法は詳細が決まり次第ホームページ等で告知。現在手元にあるチケットは半券を切り取らずに保管のこと。
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1 B1F
開館時間:10:00〜18:00(入館は閉館30分前まで)
※毎週金・土曜日は21:00まで
入館料:一般 1,500円(1,300円)、大学・高校生 1,000円(800円)、中学・小学生 700円(500円)
※( )内は前売券および20人以上の団体料金
問い合わせ先TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)

■京都巡回展

開催時期:2020年4月11日(土)~5月10日(日)
会場:美術館「えき」KYOTO
場所:ジェイアール京都伊勢丹(京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町)
問い合わせ先TEL:美術館「えき」KYOTO 075-352-1111

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