新型コロナと就職活動 就活生は空白の3月に何をすべきか
2020年2月27日 12:24
20日、就職ナビサイト最大手のリクルートキャリアが、新型コロナウィルス感染症の拡大懸念により、2月22日から3月31日にかけて予定されている同社主催の合同企業説明会を中止すると発表した。この時期の合同説明会は、新4年生にとって就職活動のスタートとなるだけに、学生の不安は高まっている。
【こちらも】学生時代の留学、3人に1人が就職活動で有利に 語学力以外に得たものは? 留学マスター調査
そこで、空白の3月に学生は何をすべきかを考えてみたい。
■そもそも合同説明会の目的とは
合同説明会の解禁日とは、就職協定の流れを汲む「採用選考指針」によって定められたもので、企業が学生の出身大学や連絡先などの属性情報を収集し始めても良い日を指す。通常は、この場で企業のビジョンや求める人物像が語られたうえ、募集情報や応募方法が伝達される。
学生にとっては応募するかどうかの参考にするための情報を集めてまわる機会となる。いわば、就職を舞台にした見本市である。
そして、企業の最大の関心は、この解禁イベントを皮切りに「いかに応募者の母集団を確保するか」ということにある。
■母集団形成のためのチャンネル
近年では企業が新卒採用のための母集団を形成するため、様々なチャンネルが用いられている。合同企業説明会はもちろん主要な位置づけであるが、その他にも学内企業説明会やOB・OGによる個別アプローチ、SNSを活用したコミュニケーション手法などがそれにあたる。
そして、最終的には自社のホームページに用意されているエントリーフォームに誘導することによって、学生集めを行っている。
■合同企業説明会中止にともなう企業の打ち手
企業にとって合同企業説明会とは先に述べたように母集団形成のためのチャンネルのひとつである。したがって、その他のチャンネルを更に効果的に活用しようとすることは当然考えられる。
特に近年、「ユーチューバー」という流行語でも知られる動画投稿サイトは、若者からの注目度も抜群で、動画を活用して自社サイトへ誘導しようとする動きが加速するであろう。
■学生のとるべき態度
このような状況を踏まえると、合同企業説明会は、学生にとって直接合否に関わる機会ではないことがわかる。ここはまず冷静に、かつ主体的に行動することを強くおすすめしたい。次に注意事項を列挙したので、参考にしてもらいたい。
1.収集した企業情報のアップデートを欠かさずに。(企業もイレギュラー対応のため、情報を更新する可能性があるから。)
・企業のホームページを毎日必ずチェックする。
・企業の公式SNSや動画サイトを毎日チェックする。
・ナビサイトの企業情報を毎日チェックする。
・OBやOGに接触を試みる。
・企業に電子メールで問い合わせをする。
2.一次情報に近い情報を最優先にする。
・友人からの情報を鵜呑みにしない。
・SNSも公式情報以外は鵜呑みにしない。
3.どうしても不安な場合は、企業の担当部署へ直接資料請求の郵便を送ってみる。(実際に、大学生の保護者世代はこうして就職活動をしていた)