名古屋で「親密派の光と影 ボナールが生きた時代」展 初公開の素描も

2020年2月17日 08:14

 展覧会「親密派の光と影 ボナールが生きた時代」が、名古屋のヤマザキマザック美術館にて、2020年4月25日(土)から8月30日(日)まで開催される。

■ボナール、その温かなまなざし

 ヤマザキマザック美術館の開館10周年を記念して開催される「親密派の光と影 ボナールが生きた時代」は、同館最初の所蔵作品となったピエール・ボナールの油彩画《薔薇色の ローブを着た女》をはじめとし、ボナールやその周辺作家の作品を紹介する展覧会だ。

■肖像画に感じる“親密さ”

 19世紀末から20世紀前半にかけてフランスで活躍した画家ボナールは、豊かな色彩感覚でもって感性があふれ出すような絵画を生みだした。自身の妻マルトを描いた《薔薇色のローブを着た女》や友人の娘を描いた《白いコルサージュの少女(レイラ・クロード・アネ嬢)》など、身近な人びとを取りあげた肖像画からは、温かい色彩のなかに表現された親密な雰囲気を感じ取れるだろう。

■初公開の素描

 また、生涯にわたりフランス各地を転々として過ごしたボナールは、常にスケッチブックを携え、日々のうつろいや風景を日記のように描き留めた。本展では《ヴェルノンのセーヌ川》や《雨降りのル・カネ風景》といった風景画を紹介。また、初公開のボナールの素描作品56点は、現地の写真とともに展示され、ボナールの道行きを追体験することができる。

■ナビ派の作品も

 さらに、ボナール自身も名を連ね、写実性よりも装飾的な画面構成に重きを置いたナビ派の作品も。ギリシア神話の主題をまばゆい太陽の光の下に描いたモーリス・ドニの《エウリュディケ》や、メーテルリンクが童話に描いた「青い鳥」が登場するポール・セリュジュの《二人のブルターニュ人と青い鳥》などを展示する。

■展覧会概要

 開館10周年記念「親密派の光と影 ボナールが生きた時代」
会期:2020年4月25日(土)〜8月30日(日)
会場:ヤマザキマザック美術館
住所:愛知県名古屋市東区葵1-19-30
TEL:052-937-3737
開館時間:平日 10:00〜17:30 / 土日祝 10:00〜17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日休館) ※5月4日(月)、8月10日(月)は開館
入館料:一般 1,300円(10名以上 1,100円)、小・中・高生 600円、小学生未満 無料

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