Avast、ユーザーデータを販売していた子会社を廃業する計画
2020年2月1日 22:08
Avast CEOのOndrej Vlcek氏は1月29日、同社のセキュリティ製品が収集したユーザーデータを販売していた子会社のアナリティックス企業 Jumpshotの廃業計画を発表した(Avast Blogの記事)。
Vlcek氏は最近のJumpshotに関するニュースが多くの人の心情を傷つけたことを謝罪。Avastにとって最も重要なことは人々を守ることであり、それに反することは一切受け入れられないため、取締役会とともにJumpshotによるデータ収集の即時終了と段階的な廃業を決めたとのこと。
AvastがJumpshotを開始したのは2015年。当時はサイバーセキュリティがビッグデータを使用した競争になるとの見方が広がっており、Avastがコアのセキュリティだけでなくデータアナリティックス能力を拡大することでセキュリティ製品を強化していけると考えていたという。AvastもJumpshotも個人情報の扱いに注意を払っており、GDPRにも100%準拠することを目指していたそうだ。
しかし、Vlcek氏が7か月前にAvast CEOに就任して以降、同社のすべてのビジネスを再評価した結果、データ収集ビジネスがプライバシーを優先する同社にそぐわないとの結論に達していたという。残念ながら今回の決定は数百名のJumpshot従業員や数十件の顧客に影響を与えることになるが、絶対的に正しい行為であるとのことだ。