三菱UFJ、コンビニATM手数料に変動制導入 25日や月末の日中は無料に
2020年1月29日 17:47
三菱UFJ銀行は、5月1日より同行の預金者がコンビニのATM(現金自動受払機)を利用するさいの手数料を変動制にする。現金を引き出す人が増える給料日や月末について、コンビニATMの手数料を無料にする一方、通常の日は値上げする。同行店舗のATM利用者の分散をはかり混雑を緩和するのが狙い。
コンビニのATM利用を巡っては、みずほ銀行が1月末から優遇制度の見直しを発表、金融機関により差別化が進む動きが出ており、コンビニを財布代わりに利用する預金者の行動にも変化が出てくるものとみられている。
現在、三菱UFJ銀行のコンビニATM手数料は、平日の日中(午前8時45分~午後6時)引き出しの場合、110円。夜間と休日は220円。これが「ピーク日」の25日と月末は平日日中が無料、夜間と休日は半額の110円に引き下げられる。25日が休日の場合は前営業日に繰り上げられる。
通常日の値上げは、コンビニによって異なり、セブン-イレブンなどの場合、平日日中は現在の2倍の220円、夜間と休日は1.5倍の330円に引き上げられる。ファミリーマートなどは、それぞれ198円、308円となる。
大手金融機関は一定の条件を満たせばコンビニなどのATM手数料を無料にする優遇制度を実施しているが、三菱UFJはオンラインの「三菱UFJダイレクト」の契約や残高などの条件を定めて月2~3回無料になるサービスを実施しており、今回の変動制に踏み切る5月以降も維持する方針。
マイボイスコムが2019年10月に実施した「コンビニATMに関するインターネット調査」によると、回答者約1万人のうち7割弱がコンビニATMを利用しており、月1回以上が3割強を占めた。コンビニを利用する理由として、2割強が「手数料が安いか無料」と答えている。
大手金融機関にとって、コンビニATMの利用者の動向は、自行の店舗戦略にとっても目を離せない存在になっている。(記事:澄・記事一覧を見る)