東京都現代美術館“エコロジーとアート”を探る「オラファー・エリアソン」展、虹のインスタレーションなど

2020年1月13日 20:51

 展覧会「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」が、清澄白河の東京都現代美術館にて、2020年3月14日(土)から6月14日(日)まで開催される。

■“エコロジー”へと働きかけるアートの試み

 オラファー・エリアソンは、アートを通して“サステナブル”な世界の実現を試みるアイスランド系デンマーク人アーティストだ。光や霧などの自然現象を屋内外に再現することで新たな知覚体験を生みだす作品をはじめ、写真、建築、インスタレーションなどを介し、環境や社会に対するアートの可能性を探求してきた。

 日本では10年ぶりの大規模な個展となる「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」では、“エコロジー”を軸に、代表作や国内初公開作品の数々を展示。植物を使用したインスタレーション、光と幾何学への関心を反映した彫刻、そして近年の公共デザインのプロジェクトなど、多岐にわたるエリアソンの試みを紹介する。

■新作インスタレーションや“虹”の代表作を展示

 見どころは、展示室の内外で展開される大規模なインスタレーションなどの新作を含む作品の数々だ。さらに、鑑賞者の目の前に“虹”が現れる体験型作品《ビューティー》など、エリアソン代表作も展示。人と自然がとり結ぶ、複雑な関係を垣間見られるだろう。

■自然の変化を追って

 またエリアソンは、幼少期に多くの時間を過ごしたアイスランドの自然現象を長年にわたり撮影してきた。過去20年間の氷河の後退を目に見えるかたちで提示する《溶ける氷河のシリーズ 1999/2019》など、アートを介して気候変動へと働きかける試みに触れられる。

■“サステナブル”への関心

 さらに近年は、電力の通らない地域に住む人びとに携帯式のソーラーライト「リトルサン」を届けるなど、社会的課題へも目を向けるエリアソン。本展では、「リトルサン」に蓄えた太陽光によりドローイングを描ける《サンライト・グラフィティ》など、再生可能エネルギーへの関心を間近に感じられる作品も展示する。

■展覧会概要

 展覧会「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」
会期:2020年3月14日(土)〜6月14日(日)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 地下2F
住所:東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)
開館時間:10:00〜18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(ただし5月4日(月)は開館)、5月7日(木)
観覧料:一般 1,400円(1,120円)、大学生・専門学校生・65 歳以上 1,000円(800円)、中高生 500円(400円)、小学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金

【問い合わせ先】
ハローダイヤル:03-5777-8600 ※年中無休 8:00~22:00
TEL:03-5245-4111(代表)※平日 9:30~18:00

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