WebAssembly使用サイトの半分は悪意のある目的に利用との調査結果
2020年1月11日 08:41
Anonymous Coward曰く、
Webブラウザ上でバイナリコードを実行させる「WebAssembly」が 昨年12月5日に標準化されたが、現在WebAssemblyを使用しているWebサイトのうち半分は悪意のある目的で使用されているという。独ブラウンシュヴァイク工科大学の研究者が人気サイトトップ500(Alexa The top 500 sites on the web)を対象にWebAssemblyの使用率を調査した結果明らかとなった。
研究チームは4日間、合計947,704サイトからランダムに3ページずつ選んだ合計3,465,320のページを対象に、WebAssemblyの使用量と各サイトがコードを実行するのにかかった時間を測定した。その結果、WebAssemblyの使用が確認できたのは1,639ページで、そのうちほかのサイトで重複して利用されていないものは150だったという。これは同一のコードが多くの異なるサイトで使用されているためで、あるコードは346のサイトで使用されていたという。
また、コードの内容を分析したところ、32%が暗号通貨の採掘(マイニング)に、29.3%がオンラインゲームに利用されていたことが分かった。マイニングに使用されるコードの一部は、ページを閲覧したユーザーにマイニングさせるCryptojacking(Drive-by Mining)攻撃に使われていたという。
ほかにも、難読化されたコードを使用してマルバタイジングを行うものもあった。研究チームによると、この2つのカテゴリのWebAssemblyコードが調査対象の38.7%を占め、これらのコードはWebAssemblyの使用が確認できた1,639ページの半数以上で使用されていたとしている(ZDNet、Slashdot)。