立命館、ソニーなどと連携し社会起業家の育成開始 小・中学から一貫支援
2019年12月19日 17:54
立命館は17日、社会起業家の養成を支援する「立命館・社会起業家支援プラットフォームRIMIX(Ritsumeikan Impact-Makers InterX(cross))」を、2019年9月からスタートしたと発表した。学生・生徒・児童の抱える問題意識を起業のアイデアにつなげ、社会問題を解決するビジネスの創出を目指し、ソニーなどと連携しながら立命館発の社会起業家を育成する。
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RIMIXは、立命館学園の持つ学問や人材といった資源を利用しながら、社会起業家コミュニティを構築し、社会課題に取り組むキープレイヤーとしての役割を果たすことを目指している。学園内での取り組みを可視化するほか、小学校から大学院までを通して学生・生徒・児童の挑戦をシームレスに支援する。
年齢を超えた交流ができるだけでなく、外部機関との協力関係も築いており、民間の企業と連携してノウハウや資源を利用している点が特徴的だ。現在はコモンズ投信、ジャフコ、ソニー、READYFORが協力している。
たとえばソニーでは現在、新規事業の立ち上げを目指す人々に起業のノウハウなどを提供する取り組み、SSAP(Sony Startup Acceleration Program)を進めているが、これを立命館に向けてアレンジ。学生がプロジェクトを考案しビジネスとして成立するようにブラッシュアップを行い発表するコンテスト、「総長ピッチ」でのサポート活動などに取り組んでいる。
社会問題を解決するソーシャルビジネスは、金銭的なリターンを得ることだけを目的とするのではなく、環境破壊や格差社会など社会に根付く様々な課題の改善を追求する。RIMIXでは国連の開発目標であるSDGs (持続可能な開発目標、Sustainable Development Goals) を実現するための活動も積極的に行っており、ダイナミックな社会変化の実現を目指している。
ソーシャルビジネスを手掛ける社会起業家の存在は、アメリカやイギリスなどを中心に世界中で注目を集めている。日本でも近年その数は増加傾向にあるものの、海外と比較するとそれほど盛んではないというのが現状だ。社会起業家を育成するため、若い世代に対して一貫したサポートを行う立命館のモデルがどのような結果を生み出すのか、期待される。(記事:万嶋せら・記事一覧を見る)