関西経済同友会、「なにわの企業が集めた絵画の物語」展を開催
2019年11月27日 09:10
関西の企業が所蔵する絵画を一般に公開する第2回コーポレート・アート・コレクション「なにわの企業が集めた絵画の物語」展が、2020年1月24日~2月15日、大阪府立江之子島文化芸術創造センターで開催される。関西経済同友会が主催し、新聞5社・放送6社が後援、約60の関西を代表する企業や法人が協力企業として名を連ねる。大阪・中之島では旧大阪大学医学部跡に建設中の大阪中之島美術館が2021年度にオープンする予定で、この催しは文化ゾーン・中之島を応援し、文化都市・大阪を後押しする狙いも込められている。
2018年10月に開催された第1回の展示会では、大阪万博から半世紀を記念して大林組が所蔵する岡本太郎の「娘と犬」をはじめ16社秘蔵の24点が展示された。第2回展には19社から43点が展示される。主な作品は、昨年も展示された岡本太郎の「娘と犬」をはじめ、藤田嗣治、藤島武二、吉原治良、マネ、ロートレック、ローランサンなど。
この展示会の特徴は、一般の展示会とは違う2つの試み。1つは小学生向けの対話型鑑賞教室で、第1回では8校から約700人が参加して、ローランサンの「ボートの乙女たち」を見ながら、感想を話し合った。2つめは企業が出展していることから、ビジネスマンの鑑賞を意識して、仕事帰りに立ち寄れるよう閉館を午後8時にしていること。プレミアムナイトミュージアムという趣向で、コンサートやトークも計画している。
主催の関西経済同友会は、関西経済連合会、大阪商工会議所と並ぶ関西経済3団体の1つ。比較的若手の経営者が個人の資格で参加しており、自由に大胆に発言する政策提言集団といわれている。3年前の2016年には大阪府・市に「脱・80円文化政策に向けて」と題して「芸術や文化関連の予算が少ない」と提言。当時の松井一郎知事、橋本徹市長が猛反発したことがあった。
大阪・中之島には現在、大阪市立東洋陶磁美術館、中之島香雪美術館、大阪市立科学館、国立国際美術館などがあり、2021年にはモディリアーニの「裸婦像」や大阪の実業家・山本發次郎のコレクションなど近現代美術コレクションを集めた、大阪中之島美術館がオープンする予定。中之島は文化都市・大阪を担う拠点として地歩を固めつつある。
■第2回コーポレート・アート・コレクション「なにわの企業が集めた絵画の物語」展
・2020年1月24日(金)~2月15日(土)10:00~20:00(最終日は18:00まで)
・入場料 500円(中学生以下無料)
・会場 大阪府立江之子島文化芸術創造センター(大阪市西区江之子島)(記事:澄・記事一覧を見る)