東京駅日本橋口前が変貌「東京駅前常盤橋プロジェクト」10年超で390mメインタワー含むビル4棟建設

2019年11月17日 21:07

 東京駅日本橋口前の大規模再開発「東京駅前常盤橋プロジェクト」が2017年より着工。2027年度に全4棟のビルが竣工予定だ。

■事業期間10年超、東京駅日本橋口前が生まれ変わる

 「東京駅前常盤橋プロジェクト」は、東京駅周辺で最大となる敷地面積に、10年超の事業期間をかけてビル4棟を建設する大規模複合再開発。これには、東京の新たなランドマークになるといわれる高さ約390mの超高層タワーと、東京駅前の新たな顔となる約7,000㎡の大規模広場も含まれる。

 4棟のビルのうち、地上37階・地下5階のA棟が2021年6月末の竣工予定で最も早い。店舗やオフィスが入るという。続いて、オフィスがメインとなるD棟が2022年に完成予定だ。

高さ約390mを誇る地下5階・地上61階のメインタワーであるB棟、大規模広場の地下に建設されるC棟は、店舗などが入居し2027年度に竣工を迎える見込みとなっている。メインタワーのB棟の全貌はまだ明らかになるのは先だが、頂部都市観光施設や大規模カンファレンス・ホール等の導入をはじめとする多機能集積の検討を行っているという。

■スタートを切るA棟は「働く」を発信するビルに

 最初に開業を迎えるA棟は、呉服橋交差点に面した街区南東に位置し、東京メトロ東西線大手町駅コンコースと直結する予定。約8,000人の就業者が見込まれるA棟では、時間や場所にとらわれない、これからの時代の「働く」を発信するシンボルタワーとして、新たな価値が生み出される空間整備とICTサービスを本格導入するという。

 特に、3階では「働く」を支える毎日の“食”をテーマに、健康をサポートしながら、ランチタイム以外の就業者間のコミュニケーションを促進する共用カフェテリアやイベント・ミーティングスペースなどを設ける。また、建物横には、日本橋川沿いの緑豊かな親水空間、風が心地よい芝生空間、建物とダイレクトに繋がる外階段等も整備する予定だ。

■建築は、未来を切り開く「刀」と伝統を感じる「重ね」を表現

 建築デザインは、未来を拓く「刀」、歴史や伝統の奥深さを感じさせる「重ね」を表現した、シンボリックなもの。これは、「常盤橋街区」には、江戸城へ向かう表玄関である「常盤橋御門」があり、武家屋敷が広がる起点となる場所であったことを受けてのこと。伝統を継承し、次の100年も東京駅前で東京の成長を牽引していくという想いがもととなった。

各方向から見えるシルエットに変化を付けることで、多様性を同時に表現。低層部には、「行燈」や「桟敷」といった日本的な要素を取り入れ、中と外が呼応し、ゆるやかに融合するデザインを採用した。

【詳細】
東京駅前常盤橋プロジェクト
所在地:東京都千代田区大手町2丁目、中央区八重洲1丁目
敷地面積:約31,400㎡
総延べ面積:約680,000㎡
・A棟
竣工:2021年度(予定)
階数:地上37階/地下5階
用途:オフィス、店舗、駐車場など
・B棟
竣工:2027年度(予定)
階数:地上61階/地下5階
用途:オフィス、店舗、駐車場など
・C棟
竣工:2027年度(予定)
階数:地下4階
用途:変電所、店舗、駐車場など
・D棟
竣工:2022年度(予定)
階数:地上9階/地下3階
用途:オフィス、駐車場など

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