TOYOTA GAZOO Racing、2020年3月からGR Supra GT4の販売を開始

2019年11月1日 09:03

 TOYOTA GAZOO Racingは、レース専用車両である「GR Supra GT4」を2020年3月から欧州を皮切りに販売を開始し、同年8月から北米、10月から日本・アジアと順次販売地域を拡大していくと発表した。トヨタはモータースポーツを愛する世界中のファンが気軽にレースを楽しめることを目指し、カスタマーモータースポーツにより一層力を入れていくとしている。

 GR Supra GT4は、TOYOTA GAZOO Racing初のグローバルモデル「GRスープラ」をベースとしたレース専用車で、トヨタモータースポーツ会社(TOYOTA Motorsport GmbH/TMG)が開発及び製造を担当した。

 搭載エンジンは標準のGRスープラに搭載する3リッター直列6気筒ターボエンジンを専用チューンして、最高出力320kW(430hp)/最大トルク650Nmまでパワーアップされ、7速スポーツオートマチックトランスミッション(パドルシフト付)と機械式リミテッドスリップデフを介して後輪を駆動する。また、排気システムにはアクラポヴィッチ製を採用し、出荷時にはラベノール製オイルを充填している。

 フロントスポイラーとリヤウイングには天然繊維コンポジットを採用し、車両重量は1350kgまで削減、軽量化。サスペンションは量産のGRスープラと同様に、フロントにマクファーソンストラット、リヤにマルチリンク式とし、前後共にレース用調整式ダンパーを装着した。ブレーキシステムはレースにおいて十分な性能を確保するためにフロントに6ポット、リヤに4ポットのレース用キャリパーを採用し、ABSおよびトラクションコントロールは標準装備となる。タイヤは前後305/66018のピレリ製タイヤを装着する。

 レースでの安全性を確保するため、軽量スチールボディには高剛性ロールケージを装着し、レーシングバケットシートと6点式シートベルトを装備。エアジャックも標準だ。インテリアは、カーボン製インストルメントパネルを採用し、GT4車両のために最適化されたステアリングホイールとディスプレイを装備した。

 各地域でGT4車両の販売及びカスタマーサポート(スペア部品の販売やお客様への技術サポート)を担当するのは、欧州はTMG、北米はTRD U.S.A., INC.、日本・アジアはトヨタカスタマイジング&ディベロップメントとなる。なお、車両販売価格は、175,000ユーロ(消費税、関税、輸送費等は別)を予定する。(編集担当:吉田恒)

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