スバルの名機EJ20が30年の歴史に幕! 「Final Edition」が555台限定で抽選販売
2019年10月3日 16:27
1989年、SUBARUからEJ20が登場し、世界ラリー選手権(WRC)、ニュルブルクリンク24時間レースなどのモータースポーツで活躍してきた。そして、クルマ好きの心をつかみ、多くのドラマをストリートでも生んだWRX STIが、2019年末をもって生産を終了する。この生産終了を記念し、555台限定でWRX STI Final Editionを抽選販売する。
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スバルから、新時代エンジンとして1989年にレガシィとともに登場したのがこのEJ20エンジンだった。その後数々の改良を加えながらスバルの代表エンジンとして多くの車種に搭載されてきた名機である。
その中で熱い気持ちにさせるのが、インプレッサWRX STIに搭載されたEJ20型水平対向DOHCターボエンジンだろう。ライバルのミツビシランサーエボリューションとクラス最強の座を争いながら、エンジンに幾度となく改良が加えられ、最終的には308馬力を発生させるEJ20型に成長をした。
このEJ20型は、すでにWRX STIにしか搭載されていない。BRZをはじめ他のスバル車は新開発のFA20型にバトンタッチされている。それではなぜWRX STIはこのEJ20型にこだわってきたのか。
確かに初期型のEJ20型と現行のEJ20型とでは、ピストンや吸排気系の取り回しはもちろん、数多くの部分が変わっている。しかし低重心で軽量、そして高剛性であるこのエンジンは、その資質の高さから高回転、高出力を発揮させモータースポーツのみならずストリートでも高い人気を博している。
また、高いエンジン性能をもっと自分好みにチューニングするために、数多くのパーツが世の中に出回っているのも、このエンジンがWRX STIに搭載し続けられてきた理由の一つであろう。
一方で、昨今の排ガス規制や低燃費が叫ばれる中、パワー最優先の時代に登場したEJ20型ターボエンジンでは、もはや世界で通用しなくなったのも事実である。
すでに欧州では、メルセデスAMG A45で同じ2リッターエンジンで421PSを発揮するモンスターマシンの販売が開始されている。また、まもなく販売が終了することにはなっているが、シビックType Rも320PSを発揮するなど、すでにEJ20では限界も見えていることは確かだ。
他のメーカーのエンジンは、小さな排気量で大排気量車のエンジンパワーを生み出すダウンサイジング化に向かっている。スバルもこうした流れの中、かつてのドッカンターボから、下から扱いやすいモアパワーの新エンジンとなることは間違いないだろう。
スバルの名機EJ20を新車で購入できる最後のチャンスは2019年末まで。そして、WRX Final Editionは、10月23日以降にスバル公式サイトもしくは店頭で、抽選方法と車両の詳細が解禁となる。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る)