台風による倒木が停電復旧の妨げに
2019年9月24日 18:06
台風15号の影響によって千葉県で大規模な停電が発生した。この停電では復旧に時間がかかったことがすでに報じられているが、その理由の1つに、大量の倒木が復旧作業の障害となったことが挙げられている。こうした大量の倒木が発生した原因として、幹の内部が空洞化する「溝腐病」にかかった杉が多く存在していたことがあるようだ(NHK)。
pongchang曰く、
兎に角、伐れ。
犬の命、猫の命、思い入れが深すぎて、殺処分でイキリアガル種族が居るように、木を伐ると声を大にする人びとが居る。石垣や古墳は根が構造を破壊するのだが、保全すべきは木で、城郭や古墳(石室)の保全が蔑ろにされる事例もある(仙台市の史跡調査結果)。
仙台城跡は豊かな自然環境と共存しているという特色がありますが、一方、樹木の根が石垣や土塁の変形の原因となる場合があります。また、城跡からの眺望や周囲からみた景観に樹木が影響を与えている面もあります。そのため、樹木等の維持管理について検討する必要があります。
大火や空襲が無かった分、街路樹は長生きしている。しかし、街路樹の根張りは浅い(「街路樹の根系と植栽基盤の現況」)。街路樹は、盛んに植えられた高度成長時代から半世紀が過ぎ、全国的に更新の時期を迎えている(共同通信)。毎年計画をたてて、3本おきとか6本おきに順繰り若い子に植え替えるべきなのに、「植栽予算」「道徳的心理的樹木への愛着」から更新が怠られている。台風と倒木(平成16年度の考察)は兎も角、それから15年以上経って木も伸び放題なので、樹高だけでも脆弱になっている。
薪や炭、畑に鋤き込む草というもので、「禿山」だった明治大正に較べて、今は樹高が高く、更新されない木が多すぎる。戦前は細々とした森林鉄道が国土を覆い伐り出していた(千葉県にも、かつて森林鉄道があった)のが「緑を伐るのは駄目という道徳観」が邪魔するようになってきたとしたらシッペ返しは当然だろう。