ボッテガ・ヴェネタ、2020年春メンズコレクション発表

2019年9月24日 09:20

 ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)の2020年春メンズコレクションがイタリア・ミラノで2019年9月19日(金)に発表された。

■ボッテガ・ヴェネタのアイコンの再解釈と進化

 クリエイティブ・ディレクターのダニエル・リーは、自身が初めて手掛けた前シーズンから大きく変化させるのではなく、前回発表したデザインの芽を成長させることに注力した。ボッテガ・ヴェネタのこれまでのコードを踏襲しながら、自身の新たな解釈を加えていく。

 ブランドのアイコニックなレザーの編み込み技術「イントレチャート」は、より一層表現の幅を広げ、レザー以外のアイテムにも派生する。例えばニットは、帯状のパーツが複雑に絡み合うようなフォルムで提案。ヘビーオンスのデニムが生んだ直線的なシルエットや、ポケットの図形的フォルムも恐らく根底に「イントレチャート」がある。

■コレクションを構成する重要なキーワード

 ダニエルは、今季の大事なキーワードをいくつか念頭に置いたが、ジェンダーレスもそのひとつ。前回から引き続きの登場したアシンメトリーな胸元のラインは、中世貴族の女性たちが身に着けていたドレスルックが由来になっているという。最も女性を美しく見せるのは胸元だというダニエル・リーの考えを、あえてメンズワードローブに投影してそのキーワードを浮き彫りにした。

 加えて重要なキーワードとして、ソフトネスも挙げられる。ハーフパンツは、上質なラムの柔らかな質感を如何なく発揮できるよう、ジェンダーレスも加味しながらキュロット風のシルエットに仕立てた。これが、メンズボトムスではメインアイテムとなり、足元には「イントレチャート」のスリッポンをあわせてラフな足元を演出している。

 一方で、エポレット付きのブルゾンやロングコートなど、逞しく男臭いミリタリーアウターも展開。ジェンダーレスやソフトネスとくると、女性的なイメージを浮かべがちだが、それを中和する手段として、対照的に強く洗練された男性像の表現を組み込んでいる。

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