子孫残せないよう遺伝子操作された蚊で数減らす実験、遺伝子操作された蚊の子孫が確認
2019年9月21日 13:01
伝染病対策として、遺伝子を改変した蚊を放出するという手法が検討されている。使われる遺伝子組み換え蚊は子孫を残す能力を持たず、その結果放出された地域の蚊の遺伝子には影響を与えることなくその個体数を減らすことができると期待されていたが、ブラジルのジャコビアで行われた実験では、子孫を残すことができないとされていた遺伝子組み換え蚊が現地に生息していた蚊と交配して子孫を作っていたことが確認されたという(Scientific Reports掲載論文、Science、GIGAZINE)。
この実験では、27ヶ月に渡って毎週約45万匹の遺伝子組み換え蚊のオスを放出した。この遺伝子組み換え蚊はキューバに生息する蚊をベースに、メキシコの種の遺伝子を交配させたものだが、放出から6ヶ月および12ヶ月、27〜30ヶ月後に行われたサンプリング調査では、現地の種とこれらのキューバ、メキシコの種の遺伝子をもつ蚊が確認されたという。