「まるいでんき」が石川県の業務効率・省力化支援事業に AIが電力需要予測へ
2019年9月6日 08:23
マルヰが提供する新電気サービス「まるいでんき」が、石川県の「AI・IoTを活用した業務効率化・省力化支援事業」に採択された。これに伴い、マルヰは明辺システムズとともに「電力需要予測システム」の開発を開始した。このシステムは、AIが顧客の電力使用量を機械学習することで電力需要を予測、システム稼働初年度には90%、3年間で95%以上の的中率を目指す。
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また、顧客の需要を個別に予測することで、生活の特性に合わせた料金体系の提供や、ピーク時に電気の使用を控えた顧客に対して対価を支払うデマンドレスポンスの提供を検討する。また、見守りサービスなどの少子高齢化などの社会的課題に対しても取り組みを行う予定だ。
マルヰは石川県加賀市に本社を置く、LPガス販売を主事業とする会社だ。1955年に石川県で第1号となるLPガスの販売許可を受けて以来、地域に根差してLPガスの販売を行ってきた。また、住宅の新築やリフォーム、ミネラルウォーターの販売など、事業を拡大している。
同社が提供する「まるいでんき」は、2018年4月に小売電気事業者登録を行い、同年9月にサービスをスタートさせた。
マルヰが明辺システムズと開発する「電力需要予測システム」は、AIが電力需要を予測するもの。電力使用量、気象データ(気温、湿度等)や時間データ(日付、曜日等)など、全顧客のデータを繰り返して学習することで精度を高め、稼働初年度では90%、以降3年間では95%以上の的中率を目指す。
また、個別に需要予測を実施することで生活パターンを認識し、パターンに合わせた料金メニューの提示を行う。電力消費を控えた契約者に対価の支払いを行うデマンドレスポンスのサービスも検討中だ。
「まるいでんき」は電気の小売りだけでなく、高齢者に向けた見守りサービスなど、地域の電気会社として少子高齢化などの社会的課題に対しても取り組むとともに、子どもたちや地域を応援する仕組みを提案していきたいとしている。(記事:まなたけ・記事一覧を見る)