頻発するゲリラ豪雨! 愛車が水没したらどう対処すべきか
2019年9月4日 16:23
日本各地で発生している局地的豪雨は、走っていようが止まっていようが低い場所にクルマがあれば容赦なく水没させる危険性がある。もし、愛車が不幸にも水没してしまった場合、多少でも水没車を現金化できる場合があるため覚えておきたい。
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最近の日本では、ゲリラ豪雨と呼ばれるバケツをひっくり返したような大雨が突然降り、雨量の急激な増加で河川の氾濫や土砂災害がクルマにも襲いかかる。特にアンダーパスを走行しようとするときは要注意だろう。
道路を走っている最中に、浸水した道路が目の前に現れたら、その先は水深が深くなっていることも十分に考えられ、浸入は避けるべきである。クルマの種類にもよるが、概ね15cmから20cm以下の水深であれば、10km/h程度のゆっくりとした速度で走行すれば通り抜けられるとされているが、決して安心して走行できるわけではない。
それは、冠水した道路を走行したときに対向車の走行も予想されるため、その水しぶきが予想以上に高くなれば、瞬間的に20cmを超える水深となりエンジン内部に水が入り込む可能性があるためだ。よって、冠水した道路が目の前に現れたらUターンする勇気も必要になる。
クルマが冠水した道路を走ると動かなくなる理由は、マフラーの高さより水深が深くなるとそこから浸水してエンジンが止まることや、水しぶきをエアクリーナーが吸い込み、エンジン内部に入り込むことで損傷することなどが理由である。
駐車しているときに水没した場合も注意が必要で、室内に水が浸水していると電装品がダメージを受け、致命的な損傷となっていることがほとんどとなる。
駐車中の水没車で特に注意する点は、見た目に騙されてエンジンを始動しないことだ。特に室内に水が浸入した形跡があった場合、エンジンをかけた瞬間、感電や火災につながる恐れがある。
もしクルマをその場から移動したいのであれば、ギアをニュートラルにし、サイドブレーキを下ろしてクルマを押して移動することが重要になる。
水没車の処分方法だが、万が一愛車が水没した場合、車両保険に加入していれば車両保険の範囲内で保障される。ただし、地震による津波の水没の場合、車両保険の適用外になるため注意が必要。そういった場合に備えるには、各保険会社により販売されている噴火、地震、津波保険特約をセットにする必要がある。
しかし、車両保険に入っていない人もいるだろう。その場合は、廃車買取サービスを利用することをおすすめする。自動車ディーラーや自動車販売店などでは、廃車手数料を取られることが多いが、廃車買取であれば手続きが無料で、しかも廃車となったクルマを買い取ってもらえる可能性がある。ただし、車両保険で廃車となった場合は、保険会社がクルマを引き取るため、廃車買取は利用できない。
このほか、水没車を廃車にする場合、永久抹消登録を行うため、自動車税、重量税、自賠責保険の残存があれば、手続きをすると返ってくる。
今の世の中、車両保険は事故によりクルマを修理するためだけのものではなく、自然災害での適用も念頭に加入を考えたほうがよいだろう。
もう一つ、災害救助法という言葉を聞いたことがあるかもしれない。災害救助法が適用されるほどの被害を受けた地域の水没車に車両保険をかけていれば、保険の支払いに一定期間猶予を設けるといった取り扱いをしているため、詳しくは加入している保険会社に問合せしてみるとよい。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る)