ルネサス、スクエニHD、SUMCOなど/本日の注目個別銘柄
2019年8月7日 16:24
<3436> SUMCO 1216 -124急落。前日に上半期決算を発表、営業益は335億円で前年同期比18.6%減となった。4-6月期は137億円で同36.5%減益、1-3月期の198億円から水準は低下する格好に。メモリの在庫調整長期化などによってコスト増を吸収できなかった。7-9月期見通しは80億円と示されており、一段の業績悪化が想定されている。信越化学<4063>の決算後の株価上昇で連想感も高まっていたため、失望感も強まる格好に。
<9684> スクエニHD 4070 +370急騰。前日発表の第1四半期決算を好感。営業利益は72億円で前年同期比85.8%増の大幅増、市場予想も30億円程度上回る着地になった。「ファイナルファンタジーXIV」の拡張パッケージ発売に先行する課金会員数の増加で、MMO事業が想定以上に拡大。7月発売後の業績寄与に対する期待も高まる方向へ。通期市場コンセンサスは会社計画を30億円程度上回っていたが、第1四半期決算受けて更なる切り上がりの方向に。
<5301> 東海カーボ 963 +9大幅反発。前日に上半期決算を発表、営業利益は404億円で前年同期比41.8%増益、従来予想の427億円を下回ったが、ほぼ想定線と捉えられる。一方、新規に買収したTCX社の業績を反映して、通期予想は754億円から769億円に上方修正している。市場コンセンサスは会社計画の下振れを想定しており、上方修正の公表はポジティブなインパクトにつながっているもよう。足元で警戒感が先行していた反動も強まる形に。
<6632> JVCKW 259 +35大幅高。前日に発表した第1四半期決算が好感される。コア営業利益は12億円で前年同期比39.5%増益、会社計画、市場予想を上回る着地になった。国内ドライブレコーダーの好調など、オートモーティブ分野が想定の推移となっている。第1四半期の重要性は大きくないものの、営業赤字も想定されていただけに、収益改善は想定以上に進んでいるとの見方なども優勢となっている。
<6723> ルネサス 650 +47大幅反発。前日に第2四半期決算を発表、想定以上の収益改善と受け止められた。4-6月期のGAAPベースの営業損失は25億円、Non-GAAPベースでは274億円の営業利益となった。利益率は14.2%となり、9.5%のガイダンスを上回った。構造改革効果により粗利益率が改善したほか、販管費の削減も進んだもよう。7-9月期見通しもレンジ中間値のNon-GAAPベースで4-6月期を上回る水準を想定している。
<1865> 青木あす 938 +150ストップ高比例配分。親会社の高松コンストラクションがTOBを実施して完全子会社化すると発表、同社でも賛同の意を表明しており、TOB価格である1210円に完全サヤ寄せを目指す動きとなっている。高松コンストラクションは現在同社株の79.08%を所有している。公開買い付け期間は8月7日から9月19日まで、TOB成立後に同社株は上場廃止となる。
<3179> シュッピン 860 +150ストップ高比例配分。前日に発表した第1四半期決算がポジティブサプライズと捉えられている。営業利益は5.3億円で前年同期比53.2%と大幅増益。上半期予想7.4億円、同8.6%増に対して72%の進捗率になっている。時計事業の売上拡大、カメラ事業の粗利益率大幅改善などが好業績の背景となっている。また、7月の月次動向も発表しているが、売上高は前月に続いて2ケタ成長も達成している。
<2811> カゴメ 2726 +241急伸。前日に上半期の決算を発表、事業利益は54.3億円で前年同期比5.3%増益となった。第1四半期は同13.8%減と2ケタ減益であったため、4-6月期は急回復する形になっている。「野菜生活」の新商品「アップルサラダ」がヒットしたこと、構造改革効果で国際事業が増益転換したことなどが収益回復の背景に。下期からの大型PETの価格改定効果もあり、通期業績計画達成への確度は高まる状況になっている。
<7867> タカラトミー 1121 -223急落。前日に発表した第1四半期決算が嫌気される。営業利益は5.5億円で前年同期比66.8%の大幅減益、通期増益計画に対して想定以上に低調な出だしとなり、上半期計画60億円に対しても低進捗となっている。「ベイブレードバースト」の国内および韓国での販売減少、海外子会社におけるキャラクター玩具の販売終了などによる売上減少が響いた。なお、会社側では、利益面においては期初の想定を上回っているとしている。
<7915> NISSHA 978 -166急落。前日に第2四半期決算を発表。営業損益は58億円の赤字となり、前年同期14億円の赤字、会社計画40億円の赤字を下回った。また、通期予想は従来の85億円から15億円にまで下方修正、市場予想は会社計画をやや下回る水準であった。ディバイス事業、産業資材事業ともに需要の低迷で伸び悩む状況となっている。業績懸念はあったものの、下方修正幅は想定以上で、あく抜け感が強まる流れにはならず。《US》