最新冷凍食品は時短と皿いらず ゴミの少なめエコ商品が人気に
2019年7月30日 21:33
マルハニチロが8月1日に全国発売する冷凍米飯シリーズの「WILDish(ワイルディッシュ)」。レンジでチンして、開けたらすぐ食べられる便利さが売りの新商品。シリーズ名はWILD(ワイルド)とDish(食事)の造語だ。
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高温あおり炒めで、パラパラ食感の「焼豚五目炒飯」(270g)、キムチの辛味と豚肉のうまみが凝縮された「豚キムチ炒飯」(270g)、エビとカニのうまみをバター風味で包み込んだ「エビピラフ」(250g)、バターオニオンペーストのコクが豊かな「チキンライス」(250g)の4種類。「ワイルドにカキコメ!」と冷凍食品の男性ユーザーを意識したコピーが目立つ。
マチ付きの袋ごと電子レンジで3分から3分30秒(600W)調理し、食卓に置くと袋が自立するため、そのまま食べられる手軽さ。このスタンディングパッケージは特許出願中である。
皿の用意や食後の洗い物が不要なため、個食の需要ニーズに対応。多様化するライフスタイル、高齢者の単身世帯にもウケそうだ。フォークや箸を洗うだけで、エコにもつながるというメリットも。
同社から「もっちりマルゲリータ」(2枚入り210g)は9月2日に全国発売。折りたたみ式のトレイに乗ったピザをレンジで解凍。ピザごとトレイを半分に折り、上部を切り取り線に合わせてカット。片手で手軽に食べられる状態に。味はシンプルなトマトソース、バジルの香りが豊かなマルゲリータ。手を汚すことなくワンハンドスナックとしても楽しめる。
さらにマルハニチロは「新個食宣言」をテーマに掲げ、さらなる商品を多数提案。新商品44品、リニューアル品20品と合計64品の発売を予定している。
便利さが際立つ冷凍食品だが、マルハニチロでは「介護食品」にも取り組んでいる。施設向けと在宅向けを考慮に入れ「食のバリアフリー」を提案。少量で豊富なエネルギーが摂取できるのが魅力。
マルハニチロが「新個食宣言」を掲げた理由は未婚率の増加や、核家族化が進み、単独世帯が増え続けているため。総務省によると、現在は全世帯の約35%、2040年には約40%に達すると予測されている。超高齢化社会へ突入し、65歳以上の単独世帯数の増加が顕著であるようだ。
特売などで価格競争を強いられてきた「冷凍食品」。これからは安売りの域から飛び出し、便利かつ豊かな栄養価のある高価格帯への取り組みも見られるだろう。