マーベル“MCU”が「フェイズ4」発表 ドクター・ストレンジ&ソー続編

2019年7月25日 18:41

 マーベル・スタジオは2019年7月20日、アメリカ・サンディエゴで開催された「コミコン」にて、「マーベル・シネマティック・ユニバース(以下:MCU)」の「フェイズ4」で公開される映画・ドラマ10作品を公開した。

■MCU「フェイズ4」作品、一挙に制作発表

 マーベル・コミックを原作にしたキャラクター達を“1つの世界”に住まわせた、壮大なクロスオーバー作品群「MCU」。その物語の進行の目安として、6〜11作品ごとに「フェイズ」と呼ばわれる“区切り”を付けて制作が進められていることは、マーベルファンにはもはや説明不要だろう。

今回は、2019年7月22日(月)に公開された『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の公開と共に幕を閉じた「フェイズ3」※に続く新たなチャプター「フェイズ4」の作品ラインナップを、映画・ドラマシリーズに分けて紹介したいと思う。これまでのフェイズでもテレビシリーズやNetflix、Hulu等で関連作品が公開されることはあったが、本フェイズでは過去作を含む映画とドラマ作品の関連性が、より一層強いものになると予想される。

 ※『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』から『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』までの11作品で構成。「フェイズ3」までのMCU作品の流れについては、下記記事に詳しい。
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■映画作品

■『The Eternals』(原題) - 2020年11月6日米国公開

 イベント会場で最初に発表されたのが、2020年11月6日に米国公開となる映画『The Eternals(ジ・エターナルズ)』(原題)。監督はクロエ・ジャオ、脚本はマシュー&ライアン・ファーポ兄弟が務める。

原作は、マーベルコミックのスタン・リーの元で、歴史に残る数多くの人気キャラクターを生み出したジャック・カービーのよる同名のアメリカンコミック。百万年前に地球にやってきた、人類の始祖的存在のセレスティアルズ(Celestials)が遺伝子操作で生み出したエターナルズ(Eternals)と、その相対物であるディヴィアンツ(Deviants)の戦いを描く作品。エターナルズが地球の防衛者であり、ディヴィアンツがいわゆるヴィランにあたる。

キャストは、セナ(Thena)役にアンジェリーナ・ジョリー、イカリス(Ikaris)役に「GOT」シリーズのリチャード・マッデン(Richard Maden)、キンゴ(Kingo)役にクメイル・ナンジアニ(Kumail Nanjiani)、マッカリ(Makkari)役に「ウォーキング・デッド」シリーズのローレン・リドロフ(Lauren Ridloff)、ファストス(Phastos)役にブライアン・タイリー・ヘンリー(Brian Tyree Henry)、エイジャック(Ajak)役にサルマ ハエック(Salma Hayek)、スプライト役にリア・マクヒュー(Lia McHugh)、ギルガメッシュ(Gilgamesh)役にドン・リーらが決定している。

■『Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings』(原題) - 2021年2月12日全米公開

 MCUにとって初のアジア系ヒーローを主役に据えた映画となる『Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings(シャン・チー・アンド・ザ・レジェンド・オブ・ザ・テン・リングス)』(原題)は、2021年2月12日に全米公開。監督は、映画『ショート・ターム』で知られるデスティン・ダニエル・クレットン(Destin Daniel Cretton)。

“マスター・オブ・カンフー”の異名を取る主人公シャン・チー(Shang-Chi)と、彼の実の父親でもあるヴィランのフー・マンチュー(Fu Manchu)の戦いを描いた作品。原題の「Ten Rings」は映画「アイアンマン」シリーズに登場するテロ組織で、原作ではアベンジャーズにも加入しており、トニー・スタークがシャン・チーに“気”を高めるブレスレットやリパルサーヌンチャクといった装備を提供していることから、これに関連した物語になるのではと予想される。

主演でシャン・チー役を務めるのはシム・リウ(Simu Liu)で、「Ten Rings」のリーダーである“本物”のマンダリン役でトニー・レオン(Tony Leon)が出演する。

■『Doctor Strange in the Multiverse of Madness』(原題) - 2021年5月7日全米公開

 映画『ドクター・ストレンジ』の続編となる『Doctor Strange in the Multiverse of Madness(ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス)』(原題)は、2021年5月7日に全米公開。主演はベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Cumberbatch)、監督はスコット・デリクソン(Scott Derrickson)と第1作目のタッグが続投する。

ストーリーはホラー映画のようなものになると監督によって示唆されているほか、スカーレット・ウィッチとビジョンにフィーチャーするドラマシリーズ『WandaVision(原題)』と直結した内容になると明言されている。

■『Thor: Love and Thunder』(原題) - 2021年11月5日全米公開

 「マイティ・ソー」シリーズ4作目となる『Thor: Love and Thunder(ソー: ラブ・アンド・サンダー)』(原題)は、2021年11月5日に全米公開。監督は、シリーズ第3作目『マイティ・ソー バトルロイヤル』を手がけたタイカ・ワイティティ(Taika Waititi)。

本作では、シリーズでヒロインのジェーン・フォスター(Jane Foster)役であり、『アベンジャーズ/エンドゲーム』にもさりげなく出演していたナタリー・ポートマン(Natalie Portman)がなんと、新たなマイティ・ソーとなる。ドラマシリーズ化が決定している『What If…?(原題)』では「ジェーン・フォスターがソーのハンマーを見つけたらどうなる?」というテーマで女性版ソーとして描かれているが、本作でどのような成り行きとなるかは未だ不明だ。また、ソー役でお馴染みのクリス・ヘムズワース(Chris Hemsworth)、ヴァルキリー役のテッサ・トンプソン(Tessa Thompson)も続投する。

■『Black Widow』(原題) - 2020年5月1全米公開

 スカーレット・ヨハンソン(Scarlett Johansson)演じるブラック・ウィドウ(Black Widow)ことナターシャ・ロマノフ(Natasha Romanoff)の単独映画として、『Black Widow(ブラック・ウィドウ)』(原題)が2020年5月1に全米公開。

アベンジャーズのメンバーとして同シリーズの映画で活躍してきたブラック・ウィドウにとって初の単独作品となる本作。メリーナ(Melina)役にレイチェル・ワイズ(Rachel Weisz)、レッドガーディアン(Red Guardian)ことアレクセイ(Alexei)役に『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のデヴィッド・ハーバー(David Harbour)、イレーナ(Yelena)役にフローレンス・ピュー(Florence Pugh)、メイソン(Mason)役にO・T・ファグベンル(O-T Fagbenle)らが出演予定。

監督は、第85回アカデミー賞外国語映画賞のオーストラリア代表作品『さよなら、アドルフ』を手がけたケイト・ショートランド(Cate Shortland)が務める。

■『Blade』(原題) - 公開日未定 ※本作は「フェイズ5」作品となる

 また、1998年に同名のマーベル・コミックを実写化した映画『ブレイド』が、MCU作品として新たに映画化される。映画『グリーンブック』のマハーシャラ・アリ(Mahershala Ali)がブレイド(Blade)役を務める。

■ドラマ作品

■『The Falcon and the Winter Soldier』(原題) - 2020年秋放送予定

 『The Falcon and the Winter Soldier(ザ・ファルコン・アンド・ザ・ウィンター・ソルジャー)』(原題)アンソニー・マッキー(Anthony Mackie)演じるファルコン/サム・ウィルソンと、セバスチャン・スタン(Sebastian Stan)演じるジェームズ・ブキャナン・“バッキー”・バーンズ/ウィンター・ソルジャーにフィーチャーするドラマ作品。2020年秋、ディズニーの新動画配信サービス「ディズニー+(Disney+)」での限定配信される。

■『WandaVision』(原題)- 2021年春配信

 『WandaVision(ワンダビジョン)』(原題)は、エリザベス・オルセン(Elizabeth Olsen)演じるワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチ(Wanda Maximoff/Scarlet Witch)と、そのパートナーでポール・ベタニー(Paul Bettany)演じるビジョン(Vision)にフィーチャーしたドラマシリーズ。2021年春に「ディズニー+」にて配信予定。

■『Loki』(原題) - 2021年春配信

 「マイティ・ソー」シリーズに登場する、アスガルドの第2王子にして主人公ソーの弟であるロキにフィーチャーするドラマシリーズ『Loki(ロキ)』(原題)。2021年春に「ディズニー+」にて放送開始予定。

ロキ役を演じるのはもちろん、トム・ヒドルストン(Tom Hiddleston)。原作のベースとなっている北欧神話で“いたずらの神”とされるロキが起こす、様々なトラブルを描くという。

■『What If…?』(原題) - 2021年夏配信

 『What If…?(ホワット・イフ…?)』(原題)は、MCUにとって初となるアニメーションシリーズで、2021年夏に「ディズニー+」で配信がスタートする。

本作は、“What If=仮に”のタイトルが意味する通り、「もしもスパイダーマンがファンタスティック・フォーに加わったら?」「もしもアベンジャーズが結成されなかったら?」「ジェーン・フォスターがソーのハンマーを見つけたらどうなる?」という、MCUの世界における“もしも”の物語を描く作品。物語の“語り手”となるウォッチャー(Watcher)役を、ジェフリー・ライト(Jeffrey Wright)が演じるほか、MCUに出演する多くの俳優・女優陣が、それぞれのキャラクターの声優を務めるという。

■『Hawkeye』(原題) - 2021年秋配信

 『アベンジャーズ』のチームメンバーであり、ジェレミー・レナー(Jeremy Renner)演じるホークアイ(Hawkeye)にフィーチャーしたドラマシリーズ『Hawkeye(ホークアイ)』(原題)は、2021年秋に「ディズニー+」にて配信開始予定。

ホークアイことクリント・バートン(Clint Barton)に加え、MCUの2代目ホークアイと噂されるケイト・ビショップ(Kate Bishop)についても掘り下げる内容になるようだ。

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