Chrome 76、Webサイトによるシークレットモード検出が困難に
2019年7月21日 19:28
7月30日にリリース予定のGoogle Chrome 76では、Webサイトによるシークレットモード検出に使われないようFileSystem APIの動作が変更される(The Keywordの記事、Neowinの記事、BetaNewsの記事、SlashGearの記事)。 現行のGoogle Chromeではシークレットモード時にFileSystem APIが無効化されるため、WebサイトはAPIが有効かどうかを調べることでシークレットモードを検出できる。このような「抜け穴」を使用しているのは、一定数の記事を無料で閲覧できるメーター制課金システムを採用しているパブリッシャーだ。記事の閲覧数はCookieに保存されるため、制限を超えて閲覧する方法の一つとしてシークレットモードが使われることもあるという。Googleでは制限の迂回を避けたいパブリッシャーに理解を示しつつも、シークレットモードを検出してユーザーに対応を求めるような手法はシークレットモードを台無しにするものだと述べている。 なお、今回のブログ記事に具体的な変更内容は書かれていないが、Chromium Gerritによればシークレットモードではメモリー上に作成した仮想ファイルシステムを使用するというものだ。FileSystem APIは実質的にシークレットモードの検出にしか使われていないことから、いずれは削除も視野に入れているとも報じられていた。この機能自体は実装済みであり、Chrome 75でもchrome://flags/#enable-filesystem-in-incognitoを「Enabled」にすれば利用可能だ。