「見たことがないブリューゲル」六本木ヒルズで限定イベント

2019年7月13日 13:56

 六本木ヒルズにて、ブリューゲル没後450周年記念イベント「見たことがないブリューゲル~巨大3スクリーンによる映像の奇跡~」を開催。期間は、2019年9月10日(火)から9月16日(月・祝)まで。

■巨大スクリーンの映像空間で名作のドラマに迫る

 本イベントでは、日本初公開となる巨大スクリーン3画面を使用した映像空間で、ブリューゲルの有名な3作品のモチーフに秘められたドラマを紹介する。

 今回上映されるのは、《反逆天使の転落》《ネーデルラントの諺》《洗礼者聖ヨハネの説教》の3つ。これらは、ブリューゲルが好んだ“群衆構図”を用いており、画面の至る所に建物や人、家畜、怪物などが描かれているため、肉眼で詳細に観察することは困難だ。

しかし、高解像度(ギガピクセル)の映像内であれば、群衆1人1人の性格や感情、持ち物の深い意味、怪物尽くしの着想源など、作品の細部まで迫ることが可能になる。“見たことがない”新次元のブリューゲルを発見する、またとないチャンスだろう。

■上映される3作品を紹介

■「反逆天使の転落」

 《反逆天使の転落》は、新約聖書に基づき、“大天使ミカエルとその天使軍団が、神に逆らう堕天使たちを全滅させる”という様子を描く。本作でブリューゲルは、人間の体の一部、昆虫の羽根、爬虫類の尻尾、物乞いの楽器などを組み合わせた「合成怪物」といった、独自の悪魔や怪物を生み出した。

■「ネーデルラントの諺」

 《ネーデルラントの諺》の登場人物は、それぞれ100近い“諺”に関する動作を行う。中には、「豚にバラを撒く」(「猫に小判」と同義)など日本人にも親しみのある諺も登場。諷刺とユーモアに溢れる表現で、人間の愚行、弱点、欺瞞などを鑑賞者に気づかせる作品だ。

■「洗礼者聖ヨハネの説教」

 《洗礼者聖ヨハネの説教》では、国際商業都市アントワープを訪れる、世界各国の商人や旅行者たちの異国風な衣装とその持物を詳細に描いた。真剣に説教を聞く者、あくびや居眠りをする者、手相を占わせるといった反キリスト教徒的な行為など、さまざまな集団心理を見事に表現している。

■六本木ヒルズアリーナではベルギーグルメも

 なお、この映像展示の他、セミナーや書籍展示も開催。同時期には、ベルギービールウィークエンドも行われる。ブリューゲルの魅力を体感後、彼と縁の深いベルギーのグルメも堪能してみてはいかが。

■詳細

 ブリューゲル没後450周年記念イベント「見たことがないブリューゲル~巨大3スクリーンによる映像の奇跡~」
開催期間:2019年9月10日(火)~9月16日(月・祝)
時間:11:00~23:00(最終入場22:30、初日は15:00まで)※12分の映像を繰り返し上映
場所:六本木ヒルズ ヒルズカフェ/スペース(東京都港区六本木6丁目10−1 2F ヒルサイド)
料金:入場無料

■セミナー「デジタル技術が寄与した新次元の新たなブリューゲルの魅力」

開催日時:2019年9月11日(水) 19:00~20:00(受付開始18:30)
会場:アカデミーヒルズ(六本木ヒルズ森タワー 49階)
定員:100名
受講料:無料
登壇者:森洋子(明治大学名誉教授、ベルギー王立考古学アカデミー外国人会員)
※事前申込制

■展示「書籍で知るブリューゲルの世界」

開催期間:2019年9月3日(火)~9月23日(月)
時間:11:00~19:00(9月10日~16日は11:00~21:00)
場所:アカデミーヒルズ エントランスショーケース(六本木ヒルズ森タワー 49階)
料金:無料
※会場の都合で観覧不可の時間帯あり。会場入り口、ウェブで事前に告知する。

■連携イベント「ベルギービールウィークエンド」

開催期間:2019年9月11日(水)~16日(月・祝)
時間:平日 16:00~22:00 / 土日祝 11:00~20:00 / 最終日 11:00~21:00(L.O.終了30分前)
場所:六本木ヒルズアリーナ

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