高度外国人材、1万5千人超に 中国出身者が約7割
2019年6月27日 07:33
政府は高度な能力、資質を持つ外国人材を対象に「学歴」「職歴」「年収」といった項目ごとにポイントを設け、合計が70点に達する等の要件に該当した外国人を「高度外国人材」と認定し、出入国管理上の優遇措置を付与している。優秀な外国人材を受け入れイノベーションを加速し、生産性を向上させる狙いがあり、2022年末までに2万人の高度外国人材認定を目指している。これまでに1万5000人を超えた。
総務省が高度外国人材1万572人を対象に出身地や学歴、年収、勤務期間などを調査(学歴、年収は無作為抽出の500人を調査)した結果、66.1%が中国出身者で、米国(4.6%)、インド(4.3%)が続いた。
年収は平均で757万7000円。勤務期間では10年以上が76.4%と最も多く、3年以上10年未満が21.8%だった。
企業が外国人材を求める理由(複数回答)で最も多かったのは「海外での事業展開、海外企業との取引強化」「外国人としての感性や国際感覚などの強みに発揮」がいずれも6割を超え、次いで多かったのは「業務の効率化・生産性の向上」(32.7%)だった。「日本人採用だけでは優秀な人材を確保できない」という回答も49.1%に上った。
なお、高度外国人でない257人からヒアリングした結果、認定基準の70点に達する人が45.5%に上っていたが、その半数は「高度人材ポイント制を良く知らない」と回答していた。法務省では「、関係業界・大学の所管省庁の 協力を得ながら、高度人材ポイント制の 一層の周知を図る」としている。(編集担当:森高龍二)