ディースクエアード、2020年春夏メンズコレクション発表
2019年6月21日 09:46
ディースクエアード(DSQUARED2)は、2020年春夏メンズコレクションを、イタリア・ミラノで2019年6月16日(日)に発表した。今季も、ウィメンズ&メンズの合同ショー形式での発表となった。
■ハリウッド映画&70年代香港シネマから着想
ハリウッド映画や70年代香港シネマからインスパイアされた今シーズン。ランウェイに登場したのは、ポップカルチャーの平和主義のために戦うファイターズだ。鮮やかな色使いと、精緻なデザインを組み合わせた、エネルギーに満ちたウェアが登場した。
■東洋の趣を投影
コレクション全体に漂っていたのは、オリエンタルな趣。迫力のある筆致で描かれた虎と孔雀のプリントを配したアノラックやシャツは、躍動感とともに強いインパクトを残す。その他にも東洋美術を思わせる、タンポポの綿毛の絵を配した艶やかなノッチドカラーシャツや、紅く染まった葉と、孔雀の羽をきめ細やかに描いたブルゾンなどが登場。ブルース・リーのオリジナル映画のポスターをダイナミックにプリントしたTシャツも、象徴的な1着だ。
エキゾチックなシャツやTシャツは、チノやデニムのベーシックなパンツとスタイリング。ボトムスのウエストから、菊の花やサル、タイガーストライプなどの柄を配したボクサーパンツを見せるようにして着用することで、メリハリのある、独自のハイウエストスタイルを提示した。
■着物やカンフー練習着を彷彿させるフォルム
モチーフだけでなく、フォルムにも東洋的なエッセンスが投影されている。ダブルのボタンを配し、裾を断ち切りにしたデニムのチャイナシャツや、着物もしくは武道着の合わせを思わせるノースリーブのバイカージャケット、着物のように直線的なパターンのガウンなど。ハトメやファスナーを配したスポーティーなブルーナイロンのジャンプスーツや、プレーンなタンクトップにハーフパンツを合わせたスタイリングは、カンフーの練習着を彷彿させる。
西洋の服作りの文脈に、東洋的なアイディアを反映したこれらのルックは、いずれも絶妙なバランス感でコンテンポラリーなスタイリッシュさを見せており、ディースクエアードの表現手法の幅広さが見て取れる。
■黒が際立たせる装飾性
デコラティブなデザインにブラックを取り入れることで、その装飾性を際立たせていた点も印象的。極彩色の花々は、光沢のあるブラックのロングコートやジャケット、パンツに適度に空間をとりながらあしらわれている。藪の中にいる虎を、ゴールドのグリッターとともに描いたシャツやガウンには、ブラックレザーのパンツを組み合わせ、エッジを効かせながらもスタイリッシュな表情に仕上げた。