ココカラファインがスギ薬局と経営統合を協議 マツキヨとの提携も検討継続
2019年6月2日 18:38
ドラッグストア業界に巨大な再編の波が押し寄せているようだ。業界大手のココカラファインが、同じく大手のスギ薬局を経営するスギホールディングスと経営統合に向けた協議を開始したと発表した。またココカラファインは、先にマツモトキヨシとの資本業務提携も協議中であったが、こちらもスギホールディングスとの経営統合と並行して協議を進めていくという。
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ココカラファインは2008年、セガミメディクスとセイジョーの資本提携によって誕生した。その後も吸収合併を繰り返して急成長、2018年のデータでは売上高で業界第7位につけている。店舗数は全国に約1,300。
スギ薬局は1976年に愛知県で薬局として誕生し、その後大手ドラッグストアの一角に食い込むようになった。2018年のデータでは売上高で業界5位、店舗数は約1,100。
マツモトキヨシは歴史を辿れば創業が1932年にまで遡る老舗である。1990年代からロードサイド型のドラッグストアを大きく展開し、長くドラッグストア業界のトップに君臨していた。2018年のデータでは売上高で業界4位、店舗数は約1,600。
なお、同じく2018年のデータで、売上高順位では1位がウエルシア、2位がツルハ、3位がコスモス薬品となっているが、ココカラファインとスギ薬局を純粋に合わせた場合、売上高、店舗数のいずれにおいても業界第1位の座を獲得することになる。
近年、ドラッグストア業界ではしのぎを削り合う熾烈な首位争いが繰り広げられている。3社の動きに他チェーンがどう反応するかも合わせて、今後の状況には注視が必要であるといえよう。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)