The North Face、宣伝目的でWikipedia地名ページに製品写り込んだ写真追加

2019年5月31日 22:37

headless曰く、 アウトドアブランドのThe North FaceがGoogleの検索結果上位に宣伝写真を無料で表示させるという宣伝キャンペーンを行い、その手段としてWikipediaを悪用していたそうだ(Ad AgeThe Verge)。

 この宣伝キャンペーンは広告代理店のLeo Burnett Tailor Madeが行ったもの。多くの人々が旅を計画するときにGoogleで目的地を検索し、検索上位にWikipediaが表示されることから、誰でも記事を執筆可能なWikipediaの仕組みを悪用して宣伝写真を表示させるという「ハック」を編み出したらしい。

 そのため、宣伝写真を表示したい目的地でThe North Face製品を着用したアスリートの写真を撮影し、これをWikipediaの目的地の記事に最新画像として追加する作業を実行したという。Wikipedia記事の編集履歴によると、この作業は4月10日~12日頃に行われたようだ。それから1か月以上気付かれないままGoogle検索結果への表示に成功していたが、この件がAd Ageで取り上げられると各記事からすぐに削除されている。

 対応は記事によって異なり、画像ファイル自体が削除されているケースと記事内の画像のみが削除されたケースがみられる。画像ファイル自体が削除されたケースでは古いリビジョンにも画像は表示されないが、画像が記事内のみから削除されたケースでは古いリビジョン宣伝写真確認できる。Wikimedia Foundationでは、このような行為はWikipediaの精神・目的・ポリシーに違反すると批判しているとのことだ。

関連記事

最新記事