三菱UFJ、アステラス薬、アドバンテスなど/本日の注目個別銘柄
2019年5月29日 16:15
<7445> ライトオン 707 -85急反落。前日に業績予想の下方修正を発表。8月期通期営業損益は従来予想の1億円の黒字から26億円の赤字に、最終損益は16.5億円の赤字から53億円の赤字に減額している。ゴールデンウイークの販売苦戦などで既存店売上が想定を下振れ、販売不振商品の販売計画見直しなども影響した。年間配当金も20円予想から10円に引き下げている。財務制限条項にも抵触見込みとしており、財務リスクなどへの懸念も強まる形に。
<6675> サクサ 1830 +196急騰。不適切な会計処理判明に伴って遅延していた決算発表を前日に行っている。19年3月期営業利益は18.8億円で前期比3.6倍となり、従来予想の15億円を上回る着地に。20年3月期も25億円で同33.0%増と大幅増益の見通しとしている。想定以上の業績好調にポジティブなサプライズが先行へ。なお、27日に発表しているが、不適切な会計処理に伴う業績への影響額は限定的となっていた。
<8306> 三菱UFJ 505.5 -7.5反落。前日の10年物米国債利回りは前週末比0.05pt低下の2.27%となり、約1年8カ月ぶりの低水準となっている。イタリアの財政不安や米中貿易摩擦の長期化懸念などが背景となって、債券が買われる展開になっている。長期金利の低下を嫌気して米金融関連株が総じて売り優勢となっており、国内でも同社などメガバンクにはネガティブな反応が強まる形に。
<7747> 朝日インテック 5740 -420大幅反落。みずほ証券では、目標株価は6000円を継続しているものの、投資判断を「買い」から「中立」に格下げ、利食い売りの契機につながっているようだ。同証券では、業績は好調で、予想を覆すようなリスクは想定できないとしている一方、予想PERは60倍前後に達し、成長性を加味しても割安とはいいにくいとの判断。また、19年6月期予想は保守的とみているが、20年6月期のコンセンサス予想は強いとみている。
<5406> 神戸鋼 681 -24大幅続落。大和証券では投資判断を「3」から「4」に格下げ、目標株価も940円から630円に引き下げている。過去の設備投資に絡む減価償却費などが収益を下押しする見通しで、今後も自動車アルミパネルや超ハイテン設備などの大型投資が続く予定のなか、需要捕捉が遅れれば利益成長の足枷になるとみている。投資厳選、不要な棚卸資産の圧縮、投資設備の収益化といった資産効率向上に向けた課題は今後も残るとの見方も。
<4503> アステラス薬 1538.0 +30.5反発。クレディ・スイス証券では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も1800円から2100円に引き上げている。業績予想を上方修正した結果、株価には一段と割安感が強まったと判断のもよう。21年3月期に向けて、低バリュー銘柄から脱却する可能性が高まると予想している。なお、業績回復のけん引役は、引き続き前立腺がん治療薬イクスタンジの国内外での伸長とみている。
<6857> アドバンテス 2575 -107大幅反落。昨日の米国市場では、米中貿易摩擦問題の長期化懸念で半導体設備投資の停滞が続くとの懸念が続き、SOX指数が4日続落となり、約2カ月半ぶりの安値水準まで下落している。国内の半導体関連株にもネガティブな影響が波及する形に。また、同社は前日の大引けでMSCI新規採用に伴う買い需要が発生している。需給妙味の後退もマイナス材料とされているようだ。
<3387> クリレスHD 1446 +21続伸で連日の高値更新。2022年2月期に連結純利益を19年2月期の13億円に比べ3.8倍となる50億円に伸ばす計画と報じられている。現在の業態での新規出店のほか、M&Aによって国内外で規模を拡大するもよう。同期の営業利益も19年2月期実績比2.4倍の96億円を目指すとされている。中期的な安定成長期待などを高める動きが優勢に。
<9740> CSP 5800 +270大幅続伸。大和証券が投資判断を新規に「2」、目標株価を7750円としていることが買い材料につながっている。主力の常駐警備では価格適正化と大型案件の寄与が見込まれること、JR東日本向け売上の拡大が見込めること、中長期では機械警備化の進展による収益性改善が期待できることなどを注目ポイントとしている。今来期は常駐警備における大型イベントなどが業績をけん引、2ケタ増益が続く見通しとしている。《US》