自治体の法定外税「同意基準に沿い検討」、総務相
2019年5月29日 09:05
石田真敏総務大臣は福岡県と福岡市が観光振興財源の確保に向け、宿泊税を創設し、市内での税額を市税150円、県税50円にすることで合意したことについて、28日、「宿泊税は地方税法上の法定外税であり、制度上は県も市も導入することが可能だ」としたうえで「今後、条例案が県・市の議会で可決され、総務大臣への協議が行われた場合には地方税法に基づく手続に沿って、税率、使途等、その内容を精査の上、適切に対応したい」と語った。
石田大臣は「都道府県と市町村において課税標準の一部が同じである法定外税を課している例は他にもある。法定外税の協議を受けた場合には、地方税法において、国税又は他の地方税と課税標準を同じくし、かつ、住民の負担が著しく過重となること、地方団体間における物の流通に重大な障害を与えること、国の経済施策に照らして適当でないことに該当すると認められる場合を除いて、同意しなければならないこととされている」と語った。
そのうえで、石田大臣は「この同意基準に沿って検討することになる」と述べた。また「法定外税は各々の地方自治体での特有の財政需要を踏まえて課すことができるものであり、地方団体自らの判断と責任において活用が図られるべきものだ」と述べた。また「(総務省として)地方団体からの相談に応じたり、必要に応じて助言を行うなどの支援を行っていきたい」とした。(編集担当:森高龍二)