起業にあたっての、税理士・会計事務所の選び方 2 「誰に紹介してもらう!?」

2019年5月16日 16:15

●ベストは信頼おける起業家の紹介

 インターネットを検索すれば、たくさんの税理士、会計事務所がヒットする。その中から選ぼうとしても、何を基準に、どのように選べばいいのかは、迷うばかりだ。増してや、起業準備に忙しい今、サイト検索を繰り返す時間はもったいないのひと言。ではどうやって選べばいいのか。

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 ベストは、親友(と呼べる人がいれば)である起業家に、自社で依頼している税理士を紹介してもらう方法だ。ぜいたくをいうようだが、その紹介は1人の起業家からでなく、数人の起業家にお願いし、実際に税理士に会ってみて、自分との相性も考えながら選んでいきたい。

この際注意したい点は、起業家は本当にその税理士を紹介したいと考えているかだ。起業家と税理士/会計事務所の関係は、一筋縄ではいかないものがある。起業当初は関係(税理士のサービス内容)がよかったが、自社が成長した今日では、税理士に不満があるケースは少なくない。でもこれから起業する人にならいいだろうで紹介されて困るのは、あなた自身なのだ。なぜならその起業家と同じ不満を、数年後に抱く可能性が大だからだ。

 どの程度のお奨めかについては、親友であれば、ぶっちゃけで話してもらうのが一番。その上で、会う会わないも含めて判断をしたい。

●紹介会社を使うのはありか?

 インターネットで税理士、会計事務所を検索していると、税理士紹介会社が必ず検索結果に入ってくる。この紹介会社を使うのはありだろうか。

 メリットとしては、あなた自身が何らかの方法を駆使して、候補リストを作る必要がないことにある。依頼をすれば、お奨めの事務所が提案されるので、その中から自分に合うであろう事務所を選択すればいいから、ずいぶんと手間が省かれる。また自分では探すことができない税理士/会計事務所を、教えてもらえるというメリットもある。

 では紹介会社から提案される税理士/会計事務所には、どのような税理士がいるのだろうか。一般的には、あなたと同じように開業仕立ての税理士、または集客に苦しんでいる(営業が下手な)税理士ということになる。ちなみに集客がうまくいっている税理士は、以前使用しても紹介会社を使わなくなるケースが多い。

 一般的に紹介会社は、紹介して顧問契約が結ばれることで紹介フィーを手にすることができる。だから税理士の紹介については、一所懸命やってくれる。ここで知っておきたいのは、税理士から紹介会社に支払われる紹介フィーの仕組み。

 一般的に月額顧問料の50%から100%を1年間、税理士は紹介会社に支払うことになっている。すると税理士にとっては、あなたの会社の月次~決算まで、1年間はただ働きというケースもあるということだ。こうした点にも注意して、どのような方法で選ぶかを決めていきたい。

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