バニラエア、関西~奄美大島路線の運航終了 ピーチとの統合順調に進む
2019年5月7日 21:31
ANAホールディングス傘下のバニラエアは6日、関西~奄美大島路線の運行を終了した。バニラエアは今年度中に同じANAHDの傘下にあるピーチアビエーションとの統合が予定されており、関西~奄美大島路線は、統合に伴いバニラエアからピーチに移管する最初の路線である。10月27日に始まる冬ダイヤからピーチの路線として再開されことになっている。
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バニラエアは2017年3月、成田~奄美大島に続く2路線目として関西~奄美大島路線に就航した。関西空港と奄美大島空港を結ぶ路線は1998年以来19年振りの復活であった。2014年にバニラエアの成田線が就航したことにより、首都圏からの奄美大島への観光客が増加したという。成田路線に加えて関西路線が復活したことことは関西に多く住む奄美大島出身者にとっては朗報であり、関西と奄美大島を格安料金で結ぶLCCの就航は待望の路線であった。
ピーチへの統合に伴うバニラエアの路線再編は順調に進捗している。今回の関西~奄美大島路線を含み、国内線5・国際線5の計10路線の運行を終了してピーチに移行する予定だ。3月30日時点では、成田~函館、那覇~石垣島の国内2路線、及び成田~香港の国際線1路線を既に廃止している。
2018年3月22日、ANAHDは傘下のLCCのピーチアビエーションとバニラエアを経営統合すると発表している。18年下期から約1年半の期間にバニラエアの事業をピーチに移管し、LCCを強化することによって東南アジアなどへの就航を拡大する狙いとのことであった。
ピーチは関西国際空港が拠点。18年3月期の売上高は547億円、保有機数は20機であり、ジェットスター・ジャパンの2018年6月期の売上高528億円を抜いて国内LCC市場ではトップになっている。バニラエアは成田国際空港が拠点。18年3月期の売上高は329億円、保有機数は14機。ピーチとバニラの売上高を単純に合算すると876億円となる。
ANAHDの片野坂真哉社長は、国内線と国際線を併せて50路線を持ち、20年度の売上高は1,500億円、営業利益150億円規模を目指すとしている。(記事:kan1713・記事一覧を見る)