「出前館」のキャッシュレス決済、4年間で5%から44%に増加 出前総合研究所調査
2019年4月27日 11:53
出前総合研究所の発表によると、デリバリー総合サイト「出前館」でキャッシュレス決済を利用した人が、2015年の5%から約4年間で44%に増えていることが分かった。
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■クレジットカードの利用が88%
26日、デリバリー総合サイト「出前館」を運営する夢の街創造委員会の調査機関である出前総合研究所が、キャッシュレス決済の利用実態を調査した結果を発表した。これは全国で出前館を利用した人1,721人を対象に調査したもので、回答の得られた1,432人分を集計・分析している
利用したことのあるキャッシュレスサービスについて尋ねたところ、最も多かったのはクレジットカードで88.4%。ついで、SuicaやPASMOなどの交通系ICカードが49.7%、Apple PayやGoogle Payなどのスマホ決済・おサイフケータイが35.4%、プリペイドカードが33.9%、nanacoやWAON、楽天Edyなどの流通系ICカードが31.7%、QRコード・バーコード決済が25.6%、その他が1.4%となった。
■スムーズな支払いがメリット
キャッシュレス決済のメリットについて尋ねたところ、最も多かったのは「支払いがスムーズにできる」の82.4%。ついで「キャッシュバックやポイントが貯まる」の55.8%、「現金を持ち歩く必要が無い」の41.9%、「銀行からお金をおろす回数が減った」の36.3%、「財布がかさばらなくなった」の23.1%、「残高管理などお金の管理がしやすい」の19.7%などとなっている。
■20代は「使いすぎ」の心配
反対にデメリットで最も多かったのは「お金を使いすぎてしまう」の53.2%。ついで「お店によって使えるカード/サービスが違う」の49.0%、「個人情報の漏洩」の46.1%、「残高管理などお金の管理がしにくい」の24.7%、「チャージが面倒」の21.0%、「持ち歩くカードの枚数が増えた」の14.3%などとなっている。
20代の回答では「お金を使いすぎてしまう」と「残高管理などお金の管理がしにくい」が全体と比べて15~20ポイント近く高い一方、「個人情報の漏洩」が33.3%で全世代の中で最も低かったことから、「若い世代ではキャッシュレス決済についてセキュリティ面よりもお金の管理にデメリットを感じている」と分析している。
■4年間で5%から44%に増加
資料ではデリバリー総合サイト「出前館」の注文データを2015年以降の約4年分をグラフにしている。2015年1月におけるキャッシュレス決済の割合は5%程度だったが、15年半ばで10%を超えると、ほぼ1年ごとに10%伸びており、直近の2019年3月時点では44%にまで増えている。
出前館では様々なキャッシュレス決済が可能なことから、「商品受け取り時の玄関前でのやり取りの簡便化がキャッシュレス決済比率の伸びている要因」としている。また、オンラインショッピングでキャッシュレス決済を利用すると答えた人が79.1%だったことから、今後も更にキャッシュレス決済の利用が増えると推測している。(記事:県田勢・記事一覧を見る)