おすすめできない副業(3) 「不動産投資」
2019年4月17日 09:02
現在副業を検討しているサラリーマンの皆様のために「これはおすすめできない!」という副業を紹介する本シリーズ。今回は「不動産投資」を紹介したい。
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■「不労所得」が魅力的にみえるが…
「不動産投資」とは、利益を得る目的でアパートやマンションなどの不動産に投資をするビジネスだ。自ら購入した物件をほかの人に貸すことで賃貸収入を得たり、購入価格よりも高い値段になった際に売却して売却益を得たりしながら、収益を上げるのを目的とする。
他の副業に比べても実働する時間が短く、働かないで得られる収入源を作りたい人に人気ではある。しかしそれだけを理由に、安易に「不動産投資」へ手を出すのはおすすめしない。
■「初期投資」が他の副業に比べて多額
最近では「必ず儲かる!」「安定した収益を実現!」などのセールス文句で「不動産投資」の案件を見かけることが多いが、そんなビジネスはなかなか存在しない。それ以上に、初期投資の大きさが何よりもリスクとなる。
多くの人は不動産を一括で購入するほどの資本が無いため、住宅ローンを組むことになる。その時点で、何千万円もの借金を抱えることになる。またたとえ借入予算額に余裕があり、その後事業がうまく進んだとしても、もとがとれるのは数十年先となる。
■長期にわたって「リスク」を抱えることに
不動産業界で投資案件を長年扱ってきた人や、専門知識のある人であれば多少の検討をしてもいいかもしれないが、それ以外の人では難易度も非常に高い。そして不動産は短期で価額が変わるものではないため、利幅をすぐには広げられない。
そのため、長期的にこのビジネスに向き合う必要があるので、安易に方向転換をすることもできない。一度始めてしまったが故に、それが足かせとなる可能性も高い。
■人口減少が進む今、時流としてもおすすめできない
空き家などが増える今、持ち家そのものが負の財産とまで言われてしまうこともある。そんな中、副業のためで不動産を所有することが大きなリスクになる。また災害や、買い手・借り手の減少という外部要因に大きく左右されやすい点も強く、様々な副業を選択できる今、あえておすすめする理由が見当たらない。
「不労所得」を考えているのであれば、より将来性の高い金融商品を扱うほうが良いだろう。(記事:後藤遼太・記事一覧を見る)