投資用一棟マンション価格、3月は5年ぶりの安値に ファーストロジック調査
2019年4月10日 12:01
不動産投資サイト「楽待」を運営するファーストロジックの発表によると、投資用一棟マンションの物件価格が5年ぶりの安値となったことが分かった。
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■一棟アパートは18年12月から下落傾向
9日、不動産投資サイト「楽待」を運営するファーストロジックが、「楽待」に新規掲載された物件を対象として、2019年1月~3月期における資用不動産市場調査の結果を発表した。
3月の一棟アパートの物件価格は、6,594万円で前月比262万円減。直近の高値である18年12月の6,989万円から、1月は6,829万円と前月比160万円減、2月は6,856万円と同27万円増とやや反発したものの、再び3月に大きく下げた格好。2016年3月以降の推移をみると、高値は16年7月の7,426万円で、安値は17年3月の5,976万円となり、6,000万円から7,500万円の幅で上下している。
3月の表面利回りは9.23%で前月比0.27%増。16年3月以降の推移をみると、最高利回りは16年12月の9.66%で最低利回りは16年9月の8.93%。ここ3年間は9%から9.5%の幅で上下している。
■一棟マンションは5年ぶりの安値
3月の一棟マンションの物件価格は1億7,863万円で前月比1,101万円減。2016年3月以降の最高値は2016年10月の2億3,867万円だったが、18年以降は下落傾向が目立っており、3月の1億7,863万円はここ3年間の最安値となったうえ、1億7,000万円台にまで下がるのは5年ぶりとのこと。
3月の表面利回りは7.88%で前月比0.21%増。16年3月以降の最低利回りは16年9月の7.25%。最高利回りは17年12月の8.07%で、18年以降は7%後半から8%近い利回りが続いている。
■上昇傾向だった区分マンションは5カ月ぶりの値下げ
3月の区分マンションの物件価格は、1,632万円で前月比102万円減。18年10月の1,487万円から4カ月連続で値上がりを続けていたが、5カ月ぶりの値下がりとなった。2016年3月以降の推移をみると、最高値は16年8月の1,774万円。最安値は16年12月の1,395万円で、そこから約2年間上昇傾向が続いてきた。
3月の表面利回りは7.27%で前月比0.10%減。2016年3月以降の最高利回りは16年10月の8.39%だった。それ以降の利回りは下落傾向が続いており、直近で最高利回りだった18年10月の7.97%から5カ月連続して利回りが下がったことで、3月の7.27%はここ3年間の最低利回りを更新している。(記事:県田勢・記事一覧を見る)