特撮に近いアクションシーンが圧巻! アニメ「ULTRAMAN」がおもしろい理由
2019年4月8日 21:50
■「ULTRAMAN」の全世界同時配信がスタート
「ウルトラマン」の力を受け継ぐ子供を軸に、新解釈を加えながら独自の展開にて話題となっている漫画「ULTRAMAN」。2011年から「月刊ヒーローズ」にて、原作・清水栄一と作画・下口智祐の2人態勢で作成されており、すでにコミックス累計240万部を超えたヒット作である。
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そんな話題沸騰中の「ULTRAMAN」だが、Netflixの独占アニメとして2019年4月1日から世界同時独占配信がスタートした。本作品は「攻殻機動隊 S.A.C.」シリーズで知られる神山健治と「APPLESEED」の荒牧伸志により作成が進み、本編はすべて3Dアニメとなっている。日本では3Dアニメへの馴染みが薄いが、アニメを見てみるとなぜ3Dを採用したのかわかるクオリティとなっていた。
■「ULTRAMAN」のあらすじ
ウルトラマンが地球に降り立ち、異星人の脅威から身を挺して守ってくれた世界。すでにウルトラマンが地球を去ってから十数年が経過しているものの、救世主であるウルトラマンは多くの人の記憶に刻まれると共に、ウルトラマンとして戦った科学特捜隊の早田進は政界の人間として活動していた。そんな彼には1人息子の進次郎がいたが、彼はウルトラマンの力である「ウルトラマン因子」を引き継いだ超人として生を受けていた。
人とは違う力に戸惑いながらも高校生に成長した進次郎だが、その力を持つが故に自分が何者なのか思い悩んでいた。その彼の前に、突如として不思議な金属スーツに身を包んだ異星人が現れた。その異星人は自らを「ベムラー」と名乗り、進次郎を攻撃する。その瞬間、強化スーツに身を包んだ進が現れ、敵の隙を突いて進次郎を戦線から離脱させ、科学特捜隊のヘリに乗っていた井手と合流する。
突然の出来事に井手の説明でも納得できない中、すでに老いた進はべムラ―によって追い詰められていた。自分を助けた父が死にゆくことを待つしかできない自分に怒りを覚える進次郎だが、それを見た井手は彼にあるスーツを見せる。そのスーツは、ウルトラマンを模した強化スーツだった。進次郎は父を救うべく、新たなウルトラマンとしてベムラーと対峙するのだったー。
■特撮を意識したアニメ作りに胸が熱くなる
ウルトラマンが地球にやってきた世界の延長戦を描いた「ULTRAMAN」。本作品は特撮で描かれた世界をうまく漫画として展開し、さらに巨大化するのではなく実物大の人間として戦う新しいSF展開もファンにはたまらない要素となっている。
満を持してアニメ版の「ULTRAMAN」もスタートしたが、はじめのシーンで3Dのモデリングに抵抗を受けた人も多いかもしれない。しかしこれは、戦闘シーンに入ると評価が一変する。モーションキャプチャーによって精巧な動きをトレースした動きはまさに本物で、さらに醍醐味であるスーツの質感も3Dだからこそアニメでは表現できないリアリティを持っている。
まさに特撮をアニメで限界まで表現しているようなもので、特撮のウルトラマンが好きな人こそアニメ版はおすすめしたいクオリティとなっている。「ULTRAMAN」はNetflixにて1シーズン(1~13話)一気に配信中。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る)