藤田観光、「ホテル椿山荘東京」など運営施設でプラスチックストロー廃止へ
2019年4月3日 11:35
「ホテル椿山荘東京」などの施設を運営している藤田観光は、運営施設においてプラスチック製ストローの使用を2019年7月までに順次廃止し、紙製または生分解性プラスチック製ストローに移行すると発表した。これによって、全施設トータルで年間約60万本のプラスチックストローが削減できるという。
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プラスチックストローの廃絶は世の流れとなりつつあるようである。有名なところでいえばスターバックス、アメリカ・英国・アイルランドのマクドナルドなどでも取り組みが始まっており、その理由としては、主には海洋汚染対策が上げられている。
ただ難点なのは、生分解性ストローはコストが高い、ということである。ざっと一般論からいって、通常のプラスチック製ストローの10倍ほどコストがかかるうえ、熱に弱いなどの厄介な問題もある。私事に渡るが筆者の行きつけのとあるファミリーレストランでは、プラスチックストローが廃止されたのはよいとして代わりに置かれているのがロングスプーンで、ストローそのものが無くなってしまったというほどだ。
藤田観光では、ホテル椿山荘東京のほか、新宿ワシントンホテル、ホテルグレイスリー新宿、箱根小涌園 天悠、太閤園など、豊かな自然に恵まれた立地の施設も何カ所か運営している。以前から「人と地球に優しい」企業市民を目指すという目標を掲げており、ストロー問題のほかにもいちはやくLED照明や高効率照明を採用したほか、連泊客のリネン交換を控えるなどの活動も行っているという。
また単にストローを変更するだけでななく、下田海中水族館(静岡県下田市)と連携し、県内外の園児や小中学生を対象に出張事業を行い、海の生き物に関する生態を講義することで海の環境保全に対する関心を高める事業なども行っている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)