「南海トラフ地震臨時情報」で情報提供へ、気象庁

2019年3月31日 11:50

 気象庁は南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、その現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した場合や調査を継続している場合、観測された異常な現象の調査結果を発表する場合には「南海トラフ地震臨時情報」の名で提供すると29日、発表した。

 また観測された異常な現象の調査結果を発表した後の状況等を発表する場合や「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」の定例会合における調査結果を発表する場合(ただし 臨時情報を発表する場合を除く)は「南海トラフ地震関連解説情報」として提供していく。

 気象庁は「南海トラフ地震臨時情報」には「情報の受け手が防災対応をイメージして適切に実施できるよう、防災対応等を示すキーワード(巨大地震警戒、巨大地震注意など)を情報名に付記する」としている。

 また「南海トラフ地震関連解説情報」では「南海トラフ地震臨時情報」発表後の地震活動や地殻変動の状況等を発表する。「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」の定例会合における評価結果もこの情報で発表するとしている。

 気象庁は名称などについて「大規模地震発生の可能性が相対的に高まったと評価された場合、該当するケースや警戒レベルに応じた防災対応が取れるよう、情報の内容等について名称や位置づけを検討することが必要」との中央防災会議防災対策実行会議「南海トラフ沿いの異常な現象への防災対応検討ワーキンググループ」の報告書の指摘を踏まえたものとしている。

 政府の地震調査研究推進本部が南海トラフ全体を1つの領域として考え、この領域では大局的に100~200年で繰り返し地震が起きていると仮定して、地震発生の可能性を評価。その結果、地震の規模がM8~M9という南海トラフ地震が今後30年の間に発生する確率は70~80%になっている。(編集担当:森高龍二)

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