TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第9話「メルティ」【感想コラム】

2019年3月22日 12:41

　今回から原作3巻の部分に入ります、今のところはアニメ4話で原作1巻分のペースで進んでますね。「盾の勇者の成り上がり」は2クール25話とのことなので、単純計算だとアニメになるのは6巻終了までという予想が出来るんですが、この辺の展開は…う～ん……

このページの目次
1 TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第9話「メルティ」のあらすじ 2 今回ちょっと補足多め 3 王都の大きな教会、そこは…4 お前の好みなんて聞いてない 5 顔は似てるけど性格が真逆

■TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第9話「メルティ」のあらすじ

　魔物討伐から戻る途中、尚文たちは野生のフィロリアルに囲まれていたメルティと名乗る少女に出会う。フィーロとすぐに打ち解けた彼女は、護衛とはぐれてしまったらしく一緒に王都に連れて行って欲しいという。しぶしぶ同行させるのだが、王都で待っていたのは……!?

■今回ちょっと補足多め

TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第9話「メルティ」【感想コラム】

　自分のせいで呪いの火傷を負ったラフタリアのことを気遣い、王都の教会へ強力な聖水を求めに戻ることを決めた尚文。魔物退治の依頼を受けた村へ戻る途中に、フィーロが野生のフィロリアルとひとりの女の子を見つけます。しかし、驚いたようで女の子を残して逃げてしまいました。フィーロは「おいしそうな鳥だねぇ、今追いかければしとめられるよ」と言いますが、彼女もフィロリアルなのでラフタリアと尚文に呆れられます。

　メルティという名前の女の子はフィーロが言葉を話せるのを聞いて「私、フィロリアルさんとお話しするのが夢だったの!」と言い、干し肉をあげたり身体を優しく撫でたりしてあっという間に仲良くなりました。干し肉の大きさや撫でるときの手つきからして、ただ好きなだけではなく、かなりフィロリアルに詳しいようです。

　自分たちが村での残った仕事を片付けている間、メルティと遊んでいていいと言われたフィーロは喜んで人型に変身しますが、メルティはあっさり受け入れました。身なりが良く、礼儀正しいメルティを貴族の娘かなにかだろうと考える尚文。

　夕方になって村に戻ってきたフィーロは、メルティと友達になったことや、同じようにあちこち旅をしているらしいことを報告。そのメルティは、王都に向かう旅の途中でフィロリアルと遊ぶのに夢中になっていたら護衛とはぐれてしまったので、どうか王都まで連れて行って欲しいと頭を下げられました。

TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第9話「メルティ」【感想コラム】

　自分が送っていけば面倒ごとになるかもしれないと考える尚文でしたが、フィーロとラフタリアに説得されてしぶしぶ依頼を受けることに。まあ、実際に馬車をひくのはフィーロですからね…

　フィーロが調子に乗ってスピードを出すとラフタリアは酔ってしまいますが、メルティは元気そう。尚文は生まれてこの方乗り物酔いになったことがないそうで、全く問題なさそうです。(原作によると、遠足のバス内でマンガとラノベを読んでいても平気だったものの、隣に座った子が酔ったらしい)

　尚文が料理をするシーンがアニメでは初めて出ましたけれど、盾に料理スキルがあるのと元々料理が上手いのとで、彼が作ったご飯が非常においしいという描写が頻繁に出てきます。原作18巻の表紙では、エプロン姿を披露していたり…

　寝ずの番をしていた尚文と、目の覚めたラフタリアが気付くとメルティの服だけが地面にあり、姿が見えません。思わずフィーロの犯行を疑う2人が引きつり、起きたフィーロにメルティをどうしたのか聞くと「メルちゃんならフィーロの羽根の中で寝てるよ」との答えが。意味が分からない2人のためにフィーロがメルティを起こすと、彼女が胴体部分からズボッと顔を出しました。服を着ていると暑いらしく、疑問に思ったラフタリアが手を突っ込むと、そのまま肩まで沈んだ上に温かくてフカフカのためそのまま寝落ちしてしまいます…

　フィロリアル・クイーンの体型はまん丸く見えるのですが、実はこのシルエットのほとんどは羽毛で、実際の体つきはダチョウをちょっと太らせたような体型なんだそうです。(「槍の勇者のやり直し」2巻口絵参照)そりゃあ、子供ひとりくらいなら羽毛の中に埋まれるわけだ…

■王都の大きな教会、そこは…

　何事もなく王都に到着。尚文は幌の間から周囲を伺い、裏通りでメルティを下ろしてフィーロが礼金の受け取りがてら送っていくことになりました。その間に尚文とラフタリアは教会へ聖水を入手しに行くことにしますが、改めて教会を見上げた尚文は屋根が3つに分かれて剣・槍・弓のシンボルが飾られていること、中央に掲げられた大きなシンボルも同じく剣・槍・弓の3つを重ねたような形状であることに気付いて、盾がないことに不快感を覚えます。

　中に入り、シスターに声をかけたところで2人の護衛を伴った教皇が現れました。尚文と元康の決闘の際に王と共に立会人となった人物で、あの時と同じくにこやかな表情で話しかけてきますが、尚文は話をさえぎって呪いに効く聖水を譲ってもらいたいと用件を述べます。一番強いものはお布施として金貨1枚が必要なため、ラフタリアは高価すぎると止めようとしますが尚文は「お前に比べれば金貨1枚なんて安いものだ」と告げます。

　しかし、シスターが用意した聖水を念のため鑑定してみたところ低級の粗悪品であったため、尚文が声に力を込めると教皇もその行いをとがめたので、荒事にはならずに呪い払いのための高品質な聖水を手に入れることが出来ましたが…教皇の言葉には、何か含みがあるように感じられました。

■お前の好みなんて聞いてない

TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第9話「メルティ」【感想コラム】

　教会を出たところで、盾の勇者を呼ぶ声がします。声の主が騎士だったため尚文は警戒してラフタリアとその場を離れ、二手に分かれるとラフタリアにフィーロを連れてきて馬車のところで落ち合うように指示を出しました。

　何とか騎士を撒いたと思った矢先、街中だというのに突然元康が襲い掛かってきて「あの奴隷の子はどうした、解放しろ!」と言いますが…どうもラフタリアのことではなく、フィーロのことらしい。

　「あんな理想的な女の子、初めて見た。魔界大地のフィレオンちゃんみたいな子がいるなんて」といきなり意味の分からないことを言い出し、尚文が半目になります。挙句の果てに「俺…天使萌えなんだ」と性癖をカミングアウト、「異世界最高!金髪天使ちゃん最高!」と街のド真ん中で高らかに叫びました…二次元の理想の嫁が現実のものに!となってはしゃぐ気持ちは分からなくもないですが、大勢の人の前で宣言するこっちゃないだろ…

　付き合いきれないという顔をする尚文は、元康がファールカップを装備していることに気付いて思わず笑ってしまいます。その元康はデブ鳥=フィーロと気付いていないため、まとめてぶっ殺してやるとスキルを使って攻撃してきました。建物などに被害が出てしまい、止めようとする人と煽る人の間でも乱闘が始まりますが、先ほど尚文に声をかけて来た若い兵士が尚文と元康の間に入り、身を挺して戦いを止めようとします。

　しかし、騎士団長と副団長を含めた騎士たちを従えたマルティが現れ、尚文を囲ませた上で書状を取り出して槍の勇者と盾の勇者の正統な決闘であり、国が認めたと周知しようとしました。そのとき、「剣を納めなさい!」と凛とした声が響いて騎士団長以外の騎士たちは全員がひざまずき頭を垂れます。複数の騎士に護衛されて現れたメルティは、「勇者同士の私闘は許可いたしません」と宣言するのでした。

　彼女を見たマルティは苦々しい表情になり、メルティはマルティのことを「姉上」と呼びます。なんとこの2人、実の姉妹!
メルティは姉の権力や勇者の権力で今回のことがどうにか出来るとは思わないように。と釘を刺し、「民を巻き込んで戦う者を、誰が勇者と思いますか」と元康を諭します。また、マルティに対しても「事と場合によっては、母上に報告します」と言って黙らせました。その上、店を壊された人々に頭を下げて謝って回ります。姉がダメダメな分、まだ子供なのにしっかりしている…!

　ラフタリアとフィーロが駆け付け、何があったのかを問いかけて来たので説明しようとした矢先…元康がフィーロの手を取って口説き始めますが、「デブ鳥」という言葉に当のフィーロが反応します。まだ通常のフィロリアル姿だったころにフィーロを笑ったのもあって、元に戻ったフィーロに「槍の人きらーい!」と言われてファールカップが壊れる勢いで蹴り飛ばされました。

　まあ、自業自得です。