NGT48、第三者委員会の調査結果を発表
2019年3月21日 21:02
NGT48は21日、ホームページ上において、かねて懸案となっていた山口真帆さん襲撃事件に関する第三者委員会の調査結果を発表した。
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内容は長くなるのでリンクを張ることに留めるが、要約すると、今回の事件において、直接メンバーの関与はなかったものの、犯行グループと私的につながりがあったことが確定し、また事件現場となったマンションの安全管理体制ができておらず、犯行グループが山口さんの向いの部屋に居住していたことも確認されている。
運営は、今回の事件の責任はすべて運営そのものにあり、メンバーに関しては不問とすると発表していることから、そこを落としどころにするということであろう。
記者は、第三者委員会は、その与えられた権限において、できる限りの調査を行ったものだと感じた。犯行グループ、特に実行犯の2名が調査に応じず、さらに関係していた1名の男が調査に応じる条件として、なんらかの取引を持ち掛け、それを運営が拒否していることから(おそらく出禁解除だろう)、充分に納得できるものではないかもしれないが、強制力がない以上いたしかたない。
問題はそれをうけて運営がどういう対処、対応策を取るのかということだ。
はっきり言えば、犯行グループとつながっていたメンバーは、確かに「今回の」襲撃には関連していなかったのだろうが、犯人たちが山口さんを待ち伏せて声をかけ、話をすることを、たいした罪悪感もなく決断させる程度には深い関係になっていることは、この調査結果からもうかがえるわけで、さすがにすべて不問にするというのは甘すぎるとは思う。
ただ処分をすることで、メンバーの氏名が公表されれば、凄まじいネットリンチが始まり、大げさではなく社会的制裁で抹殺されると予想される以上、解雇や表立った処分は人道的にも難しいと判断したのだろうと推察する。
しかし、運営となると話は変わってくる。
この調査書によると、運営はメンバーとファンの関係を一部知りつつも不十分な調査しかしておらず、その理由をペナルティが存在しないためと書いているが、NGTの場合、「つながり」はファンとメンバーだけでなく、犯行グループと前支配人の関係(最前列などの利益供与)も問題視されるべきであろう。
運営は暴行を行った被疑者に対し、さらに今後民事での法的措置を検討中とのことなので、そちらは推移を見守りたい。
しかしながら、こういう結論がでた以上、運営が何よりも優先して行うべきは被害者である山口さんへのメンタル部分を含めた対応となる。
今回の件で、山口さんと関係を疑われたメンバーの間には修復不可能なレベルの心理的亀裂が生じているわけで、形だけ通常営業というのは許されるものではないし、そもそも前回記事で指摘したように、新運営がろくに山口さんとのコミュニケーションをはかっていないのでは、とても事件が解決したとは言えないだろう。
今回の調査報告で一区切りはついたと思いたいかもしれないが、提議された問題を、具体的にどのように解決していくのか、まだまだ注視していく必要があるだろう。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る)