HPのバッテリパック自主回収が対象拡大、米政府機関一部閉鎖で話題にならず
2019年3月17日 21:46
HPが昨年から実施していたノートPCおよびモバイルワークステーション用バッテリパックの自主回収プログラムで、対象を拡大している(日本HPの告知、自主回収プログラム専用サイト、CPSCのリコール情報、SlashGearの記事)。 対象のバッテリパックは異常過熱が報告され、HPでは昨年1月から自主回収を実施していたが、当初は回収対象外とされていたバッテリパックでも異常が報告されたため今年1月に対象を拡大したという。ただし、米政府機関の一部閉鎖の影響で米消費者製品安全委員会(CPSC)によるリコール情報公開が遅れ、3月12日付で公開されるまで話題になっていなかったらしい。日本HPでは1月18日付で告知ページを更新しており、国内販売モデルではHP Probook 4xx(G4/G5)などの修理交換したバッテリパックが新規で対象に追加されている。消費者庁のリコール情報は更新されていないようだ。 昨年1月時点の発表では2015年12月~2017年12月に販売された本体搭載のバッテリパック、または修理交換されたバッテリパックが対象となっていた。拡大後は2015年12月~2018年4月に販売された本体搭載のバッテリパック、または2015年12月~2018年12月に修理交換されたバッテリパックが対象となり、対象数は約50,000個から約78,500個に増加した。 実際に交換の対象になるかどうかを確認するには、専用サイトからツールをダウンロードして実行すればいい。これまでにバッテリパックを確認した場合も再度の確認が必要だ。また、「バッテリ安全モード」を有効化するBIOSアップデートが提供されており、対象のバッテリパックを交換するまではこのモードに設定し、常にACアダプターを接続して利用する必要があるとのこと。 なお、交換対象の場合は申し込み手続きをすることで交換用バッテリパックが送られてくるが、バッテリパックは本体に内蔵されているためユーザーが自分で交換することはできない。そのため、バッテリパックとともに送られてくる手順に従い、サービス担当者の訪問を手配して交換作業(無償)を依頼する必要があるという。専用サイトのFAQによると、サービス担当者は交換した古いバッテリパックを持ち帰らないらしく、交換用バッテリパックに添付の処分方法を参照するよう説明されている。