どうしても大企業に転職したいあなたへ 面接突破のポイントと企業の選び方

2019年3月15日 20:49

 今日は「中途採用試験」に役立つお話をします。短縮版となりますが、最後までお付き合いください。

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 先日、某中堅ビジネスパーソンからこんな質問を受けました。

 Q.採用面接は、どうすれば突破できますか?
 ある「3つの質問」にしっかり受け答えできれば合格できるのですが、今日はその手前でやるべき大切なポイントを話します。

 まず志望先企業に対しての、ご自身の「利用価値」をシビアに分析し、言語化すること。採用面接では、「市場価値」を語る“上から目線トーク”はアウト。志望先があなたの本質を確認しコミットしやすくするために「その企業でのコアな利用価値」をエビデンスとともに緻密に話してください。

 次は「社会や業界全体に対しての利用価値」を論展開していきます。事前策定したCSV(クリエイティブ・シェアド・バリュー)を語ればよいでしょう。「提案力」で志望先との親和性をリアルに高めてください。

 2つの利用価値を提示したあとは「志望理由」で帰結させること。どんなエピソードのあとも、必ず志望動機につなげて納めることが採用への近道です。面接では「どうぞ、私を存分に貴社で利用して使い倒して下さい。(内心:その代わり、私も利用して使い倒します)」ぐらいの気概が欲しいところ。でないと、入社後の生存競争には勝てませんから。

 そもそも企業が中途採用者に求める「即戦力」は、「即、たっぷりと使い倒したい戦闘力」と解釈していただきたい。ドン引きするかもしれませんが、だからこその中途採用。この覚悟は持っておいた方がよいでしょう。

 最後に「大企業の選び方」についてお話します。どんなにクリーンを標榜する大企業にもブラックな輩は存在します。腐敗を全て浄化することは無理です。転職適齢期が延びている今、入社後もまだワンチャンスありえます。給与やブラックかホワイトかだけで選ぶのではなく、志望先のさらに「その先の自分」を見据えた選択をしてください。「自分のスキルを上げられる企業か?人生を変えられる企業か?」という選び方も、打ち手の一つです。

 大手企業で働くことには沢山のメリットがあります。卓越した人材と世界レベルの仕事ができ、業界全体を考える醍醐味も味わえます。仕事の難度が高く、個々が主役級で働けます。研修も充実しており、ナレッジが自然に貯まります。部署・職種も多いため異動によって過去をリセットしやすく、やりたいことも見つけやすい。高給で福利厚生も良いです。しかし、「強い企業」であればあるほど、社内の過酷な競争に終わりがないことも事実です。大手企業の中で中途採用の外様が勝ち抜いていくには、圧倒的な継続的成果が必須。これも大手の実情です。

 エリート集団の中で、結局は人の2倍3倍頑張れる人が「前」に出て行きます(縁故採用者を除く)。これらの事実を全て呑み込んで切磋琢磨していけば、あなたをいつか遠くに連れて行ってくれるのも大手企業なのです。

(プロフィール)
小林孝悦
 コピーライター/クリエイティブディレクター。東京生まれ。日本大学藝術学部映画学科卒業。東京コピーライターズクラブ会員。2017年、博報堂を退社し、(株)コピーのコバヤシを設立。

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