会社員は起業する前に、副業からスタートすべき

2019年3月11日 18:55

 今や、誰でも手軽に起業できる時代になった。しかし、起業するだけなら簡単で、起業してから自分のビジネスを維持・拡大していくことが思った以上に難しいのである。そこに何の経験もなく飛び込んでいくのは、少々リスキーだ。そのため、いきなり起業するのではなく、まず副業からスタートしてビジネスの経験を積むことをおすすめしたい。

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 会社員が初めて起業する時、「自分でお金を稼ぐ」という壁を越えなければならない。今までは、与えられた仕事をしていれば会社が給料をくれたが、起業後は待っていても誰も仕事をくれない。自分で考えて仕事を生み出し、世の中に価値を提供し、お金に変えていかないといけないのだ。だからこそ副業で、「ゼロからお金を稼ぐ訓練」をするのである。

 副業の種類は何でも構わなくて、例えば安く仕入れた商品をインターネットオークションに出品して利益を出したり、メルカリなどのフリマサイトで転売するのもいい。文章を書くのが得意な人であれば、ブログアフィリエイトもいいだろう。アフィリエイトとは、情報やサービスをブログなどの媒体で紹介し、貼り付けた広告から閲覧者がその商品やサービスを購入すれば、成功報酬が入るというものである。自分のキャラクターやアイデアに自信がある人なら、動画サイトにオリジナル動画をアップして広告収入を狙うのもアリだ。

 専門的な知識、スキルを持っている人や、起業する分野が決まっている人は、「ココナラ」というサイトを使うのもおすすめである。ココナラは、知識、経験、スキルを自由に売り買いできる、いわばスキルのフリーマーケットのようなものである。ココナラを使えば、自分の得意なことをお金に変える経験ができるし、自分のビジネスにニーズがあるのか、テストマーケティング的な使い方もできる。

 これら副業のメリットは、ビジネスの経験を積めることだけではない。副業を通してビジネススキルが身についたり、意外な自分の強みや弱みを発見できたり、思わぬ副収入源を構築することもできる。これらは起業後、必ず役に立つ。

 「木を切る時間を8時間与えられたら、6時間は斧を研ぐことに費やす」とは、元アメリカ大統領リンカーンの言葉である。準備に十分な時間を割くほうが、結果的に効率が良いことの例えである。経験ゼロで起業するのは、切れ味の悪い斧で木を切り続けるようなものだ。起業前に副業をすることは、一見遠回りのように見えるもしれないが、それは斧を研ぐ作業なのである。

 たとえ1万円でもいいから、「自分でゼロから価値を生み出してお金を稼いだ」という体験が、起業後の自信にも繋がる。起業する前に副業でお金を稼ぐ訓練をしておくことで、起業後の成功確率が間違いなく上がるだろう。

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